登録クリエイター1万人突破! ロフトワークはどう進化するのか?

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   9月22日、六本木ヒルズでロフトワーク登録クリエイター1万人突破の記念パーティーが開かれた。パーティーというよりもなんだか中身は講習会か大学の講義みたいだったけれど、参加者の生き生きとした表情がスピーカーの1人として嬉しかった。

分野はデザイン、イラスト、アート、写真…と様々

会場には登録クリエーターの個性的な作品が展示された
会場には登録クリエーターの個性的な作品が展示された

   ロフトワークは今のところ「日本最大のクリエイターのコミュニティ」と名乗っている。実際に会って、作品を見せてもらって、名刺交換しないとクリエイターの紹介なんてできなかった。こんな関係をバーチャルなところで実現すべく活動している。ロフトワークはウェブ制作の仕事を請け負う時に、登録しているクリエイターを活用することで直接的にクリエイターに仕事を発生させている。クライアントも事前にどんなトーンの作品を作る人なのか知ることができる。もちろん、ロフトワークはウェブに固執する気はなく、様々な場所でクリエイターの活躍する機会を生み出そうとしている。

   それにしてもクリエイターと名乗る人が1万人も登録する国というのは日本くらいじゃないだろうか。多分ここはクリエイターのコミュニティとしては世界最大規模だろう。そしてこの中にはデザインという分野からイラスト、写真、アートまでが含まれている。つまりここで欲しい素材は探せるし、ロフトワークを介せば新しいものを作ることもできる。

「フェラーリ」奥山さんらがトークセッション

即興でイラストを描くしりあがりさん。楽しそうだ
即興でイラストを描くしりあがりさん。楽しそうだ

こちらは奥山さん。真剣な表情です
こちらは奥山さん。真剣な表情です

   僕は今回トークセッションのスピーカーとして呼ばれ、工業デザイナーの奥山清行さん、しりあがり寿さんと一緒にお話をした。テーマは人生の転機。

   奥山さんはフェラーリのデザイン責任者を担当していた時の話をされた。ある時まで会社見学に外部の人が来ると隠れるよう指示されていたのに、実際に奥山さんが担当したクルマが発表され、デザイナーとして紹介されてからは堂々と前に出されるようになった。そんな体験を転機として話された。しりあがりさんは会社から離れ、これで自由に描けるぞと思った時の話をされた。会場にはしりあがりさんがフランクフルトの展覧会で描いた作品の一部が展示されていた。

   僕も19歳でアメリカを旅して、それが仕事に結びつき、今に至るわけだけれど、気がついたのはトークセッションの3人が言葉に臆することなく海外と渉り合っていること。さらに別のセッションで登場した伊藤穣一さん、南條史生さん、それにロフトワークの林千晶さんも海外の人と日常的に接している。英語がうまく喋れるかどうかではなく、コミュニケーションする気があるかどうかが重要だと僕は感じている。

   ちなみに今回のロフトワークの記念パーティーのタイトルは「looooftwork!! to the world」。「o」が4つ並ぶのは1万人の意味だとわかるけれど、「to the world」とある。ロフトワークの次のテーマは世界のクリエイティブにつながること。さらに世界中のクリエイターがここに参加したら?…夢は広がる一方だけれど、クリエイターのみなさん、言葉の壁なんて感じてないで、積極的にコミュニケーションしていくと世界は面白いですよ。いや、クリエイターに限った話ではない。今に生きるのなら言葉の壁なんて感じている場合じゃないと僕は思うんだけどね。


◆坂井 直樹 プロフィル

坂井直樹氏
ウォーターデザインスコープ代表/コンセプター。慶應義塾大学大学院 政策・メディア研究科教授。1947年京都市出身。京都市芸術大学デザイン科入学後、渡米。サンフランシスコでTattoo Companyを設立。ヒッピー達とTattooT-shirtを売り、大当たりする。帰国後、ウォータースタジオを設立し、日産「Be-1」「PAO」のヒット商品を世に送りだし、フューチャーレトロブームを創出した。2004年デザイン会社、ウォーターデザインスコープ社を設立し、ケイタイを初めとした数々のプロダクトを手がける。現在auの外部デザイン・ディレクター。07年9月、新メディアサイト「emo-TV」を立ち上げる。同年12月には、日常の出来事をきっかけにデザインの思想やビジネスコンセプトを書きつづった「デザインの深読み」(トランスワールドジャパン刊)を著した。

>>>emoTV ムービーのココロミ

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