「エンヤ」3年ぶりのアルバム そこに詰め込まれた「冬」と「希望」

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NEW ALBUM エンヤ
『雪と氷の旋律』
WPCR-13203
2580円
11月12日発売
WARNER MUSIC JAPAN


   一度は誰でもどこかで必ず聴いているに違いない…。1988年に世界的メガヒットとなった「オリノコ・フロウ」でのエンヤの歌声。澄み切った歌声は、祈りにも似て神々しいまでの印象を受けた。あれからすでに20年、当時の強烈な印象をいまでもしっかりと記憶している。

   エンヤの作品は、万人受けするPOP な音ではないにも関わらず、世界市場でトータル7000万枚以上の総売上を記録している。これまでにオリジナルアルバムとして『エンヤ』(日本未発売 86 年。日本では『ケルツ』として95 年発売)、『ウォーターマーク』(88 年)、『シェパード・ムーン』(91 年)、『メモリー・オブ・トゥリーズ』(95 年)、『ア・デイ・ウィズアウト・レイン』(00 年)、『アマランタイン』(05年)の6 枚をリリース、すべてがヒットを記録し、中でも『シェパード・ムーン』、『メモリー・オブ・トゥリーズ』、『ア・デイ・ウィズアウト・レイン』、『アマランタイン』はグラミー賞のベスト・ニューエイジ・アルバム賞等、数々のアワードを受賞している。また、トールキンの『指輪物語(ロード・オブ・ザ・リング)』の主題歌「メイ・イット・ビー」を書き下ろし、アカデミー賞、ゴールデン・グローブ賞両賞にノミネートされた。

   ニュー・アルバム『雪と氷の旋律』が3年振りにリリースされる。ニュー・アルバムには10 曲のオリジナル曲と2 曲のトラディショナル・ソングが収録される。全12 曲を「冬」が貫く。

   アイルランドに居ながら創作を続けるエンヤ。アイルランドの風土・文化はますます色濃くエンヤのマインドから溢れだしているようだ。

   アルバムのキーワードである「冬」は、島国・アイルランドの極めて厳しい自然の表象でもあるだろう。渦巻きに象徴される無限に輪廻転生する生命を説くケルト的生命感……エンヤのニュー・アルバムにはそうした思いが濃密に詰まっている。白く凍てつく「冬」の厳しさだけでなく、希望や楽しさも織り込まれている。

   エンヤの歌は、祈りではないかと思う。だからこそ、聴く人々の心の奥底にまで響くのではないか。僕にはそう思えてならない。

【雪と氷の旋律 収録曲】
01. 雪と氷の旋律
02. ジャーニー・オブ・ジ・エンジェルズ
03. ウィンター・ナイト
04. オー・カム・オー・カム・エマニュエル
05. ウィンター・レイン
06. ありふれた奇跡
※フジテレビ系連続ドラマ『ありふれた奇跡』主題歌
07. ラスト・タイム・バイ・ムーンライト
08. おもちゃの兵隊
09. スターズ・アンド・ミッドナイト・ブルー
10. ザ・スピリット・オブ・クリスマス・パスト
11. マイ!マイ!タイム・フライズ!
12. イーハ・ヒューイン(「きよしこの夜」)(新レコーディング)


◆加藤 普(かとう・あきら)プロフィール
1949年島根県生まれ。早稲田大学中退。フリーランスのライター・編集者として多くの出版物の創刊・制作に関わる。70~80年代の代表的音楽誌・ロッキンFの創刊メンバー&副編、編集長代行。現在、新星堂フリーペーパー・DROPSのチーフ・ライター&エディター。

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