世界を虜にしたヴォーカル あの「バーシア」が待望の復活

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バーシア
『イッツ・ザット・ガール・アゲイン』
IECP-10168(HQCD仕様)
2835円
3月11日発売
WHDエンタテインメント/ビクターエンタテインメント


   95年の来日を機に、ばったりと活動を停止してしまったバーシア。実は、ロック大好き中年の僕だったが、なぜかバーシア、その前身であるマット・ビアンコは好きだった。とにかくポーランド出身のヴォーカル=バーシア・チェチェレフスカの声が好きだった。

   ジャズテイストに溢れたお洒落な、所謂ファンカラティーナ(ファンクとラテンのミックスチャー・ミュージック)の代表的グループだったマット・ビアンコも、バーシアも、ヴォーカルが命だった気がする。

   それが95年以来、まったく消息不明で、どこで何をしていたのかは分からないが、突然ニューアルバム「イッツ・ザット・ガール・アゲイン」で、我々の前に戻ってきたのだから、こちとら嬉しくてしょうがない。このアルバムタイトルも、バーシア・ファンが待ち焦がれていた気持ちにストレートに応えるものに他ならない。

   かつて世界を虜にしたバーシアの圧倒的なヴォーカル力、伸びやかな歌声は健在! もっと言えば、ストレートに飛び込んでくるバーシアのヴォーカルはまったく衰えを知らない。どころか、純粋で以前より力強くすら思える。まったく待ちに待ったというのが、今の僕の気分を正しく言い当てている。

   バーシアとダニー(正式にはこの2人のユニット名がバーシア)を、ギタリストのピーター・ホワイト、トランペットのケビン・ロビンソン(シンプリー・レッド、インコグニート)、ドラムのマーク・パーネル(ジョン・アーマトレーディング、ダミアン・ライス)等がサポート、タイトなサウンドに仕上げている。心地よく耳に流れ込んでくる音の印象は、さらに縦横無尽に。

   全13曲が多彩なサウンドで展開され、まるでカレイドスコープのように変化する。だが、すべてはバーシアのサウンド以外の何モノでもない。

   本当に、良い感じです! 13曲目のタイトルナンバーも良いが、ことに僕が気に入っているのは、まさにバーシアサウンドと言える1曲目、タンゴ風の6曲目、スロウナンバーの8曲目、そしてポーランド語で歌われる12曲目といったところだ。

   帰ってきたバーシアを素直に喜び、しばらくは耳を傾け続けたい。

【収録曲】
1.今じゃないなら何時なの?
2.サムワン・フォー・エヴリワン
3.アイ・マスト
4.ア・ギフト
5.エヴリバディ・オン・ザ・ムーヴ
6.涙の理由
7.ブレイム・イット・オン・ザ・サマー
8.トゥー・アイランズ
9.ラヴ・ライズ・ブリーディング
10.ウィナーズ
11.ゼイ・ノウ・ナッシング・アバウト・アス
12.Amelki Smiech
13.イッツ・ザット・ガール・アゲイン
14.遥かなる地平線


◆加藤 普(かとう・あきら)プロフィール
1949年島根県生まれ。早稲田大学中退。フリーランスのライター・編集者として多くの出版物の創刊・制作に関わる。70〜80年代の代表的音楽誌・ロッキンFの創刊メンバー&副編、編集長代行。現在、新星堂フリーペーパー・DROPSのチーフ・ライター&エディター。

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