『ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン2009公式CD』1000円*LFJアーティスティックディレクターのルネ・マルタン監修、音楽祭出演アーティストの演奏を集めた限定CD。4月17日発売ここ数年、GW中の丸の内が賑やかしい。普段のサラリーマン、OLとは異なった家族連れや学生、カジュアルな服装の熟年カップルといった人々で溢れかえっている。ご存知の方も多いと思うが、2005年から東京国際フォーラムを中心に、丸の内のあちこちでクラシック・イベントが行われているのだ。それも半端な数のイベント、コンサートではない。「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン『熱狂の日』音楽祭」と題されたこのクラシック・イベントは、元々はフランスの港町ナントで1995年に始まった。そのイベントの革新性(毎年1人の作曲家またはジャンルをテーマに、朝から晩まで複数の会場で45分間のコンサートをほぼ並列的に、5日間で約300公演行う。しかも低料金で!)で、たちまち世界に広がり、00年からポルトガル・リスボン、02年からはスペイン・ビルバオ、そして05年からは開催規模もナントのそれを踏襲する形で、日本の東京国際フォーラムでも開催されるようになった。「ラ・フォル・ジュルネ」とは「熱狂の日」と言う意味。モーツァルトが自分のオペラの元にした、1784年に発表されたボーマルシェの戯曲のタイトル「ラ・フォル・ジュルネ(熱狂の日)、あるいはフィガロの結婚」から、すべての仕掛け人であるアーティスティック・ディレクター、ルネ・マルタンがインスピレーションを受けて付けたもの。今年も有料公演167、関連イベントも約150が予定されている。出演者も「合唱の神様」といわれるミシェル・コルボ、ヴァイオリン奏者&指揮者ジャン=ジャック・カントロフ、ピアノのアンヌ・ケフェレック、シュ・シャオメイらの著名アーティストをはじめ、ヴァイオリンのファニー・クラマジラン、チェロのタチアナ・ヴァシリエヴァ、ギターでは日本の村治佳織といった、今をときめくアーティストが、総勢120を超えるグループ、アーティストが世界から集まってくる。そして今年のテーマは音楽の父「バッハ」。すべてを聴けばバッハにまつわるほぼすべてが分る内容なのだが、残念なことに有料公演チケットはほぼ完売に近い。後はあちこちの無料コンサートなどに足を運ぶしかないが、それもまた一興で、屋台村なども出ていて、かなり"遊べる"。掲載のCDは、このイベントの公式CD。一般のCDショップでは買えない。会場のショップ、あるいは新星堂など一部のチェーン店でしか買えない。是非足を運んで手に入れられるといい。1000円でこの内容は、クレイジーといってもいい。ちなみに筆者も、ぶらりと屋台村行脚の予定。ただし今年の人出は70万人超の予想。ありつけるかな?【ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン2009公式CD 収録内容】1.管弦楽組曲第1番ハ長調BWV1066から第1曲「序曲」2.カンタータ「候妃よ、さらに一条の光を」BWV198から3.ブクステフーデ:受難曲「われらがイエスの御体」BuxWV75から「御足について」4.カンタータ「主よ、われ汝を求む」BWV150から「シャコンヌ」5.オーボエ・ダモーレ協奏曲イ長調BWV1055aから「アレグロ」6.イギリス組曲第2番イ短調BWV807から「ブーレI・II」7.M.ヘス編曲:カンタータ「心と口と行いと命もて」BWV147から「主よ、人の望みの喜びよ」8.ゴルトベルク変奏曲ト長調BWV988から「アリア」9.イタリア協奏曲ヘ長調BWV971から「アレグロ」10.無伴奏チェロ組曲第1番ト長調BWV1007より「前奏曲」11.「平均律クラヴィーア曲集」第1巻~第1番ハ長調BWV846から「前奏曲」12.ラインケン:トリオ・ソナタ集「音楽の園」第4番から「ソナタ」13.管弦楽組曲第1番ハ長調BWV1066から「パスピエI・II」14.ミサ曲ロ短調BWV232から「アニュス・デイ」15.ミサ曲イ長調BWV234から「世の罪をのぞき給う者よ」16.カンタータ「天の王よ、よくぞ来ませり」BWV182から「ソナティーナ」、「合唱」17.ミサ曲ロ短調BWV232から「われらに平安を与えたまえ」*(3、12曲目以外はJ.S.バッハの作品。7曲目はJ.S.バッハ作品を編曲したもの)加藤晋
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