2024年 4月 29日 (月)

椿姫彩菜「受け入れてほしかった」 「性同一性障害」を考えるシンポ開催

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「一番ハードルが高いのは家族」

第1回「GID(性同一性障害)シンポジウム2009」(8月3日、都内で)
第1回「GID(性同一性障害)シンポジウム2009」(8月3日、都内で)

   困惑しているのは「社会」だけでなく「家族」も同様だ。針間克己・はりまメンタルクリニック院長は、「一番ハードルが高いのは家族」と指摘。「親にとって、実の子の性別が変わることは、人生を否定されたかのように感じる」と説明。同時に、自身が死んだ後、このような厳しい社会のなかで、わが子が生きていけるのだろうかとの不安も大きいと思われる。

   性別適合手術を受けた椿姫さんも「私の場合、生まれ持った性質を大切にしたい、私の人生を大事にしたいと考えていました。でも、両親にとっては世間体とともに、我が子が命をかける手術を受けることへの不安もあったのではないかと思うんです」と話した。

   性別とは「人格」の一部。私たちがまずすべきことは、GID当事者たちが置かれている状況・心情を理解することなのかもしれない。

   なお、2009年8月12日には、第2回「GIDシンポジウム2009」が都内で開催予定(19時30分~21時)。全国紙記者やテレビ番組制作者らが参加し、GID報道のあり方に関してディスカッションを行う。次回のシンポジウムにも出席予定の大島教授は、8月23日から毎週連続6回で放映する「ママは昔パパだった」 (WOWOW/日曜22:00~全6回)の監修を担当しており、「当事者を受け入れることが難しい社会と家族の葛藤が赤裸々に描かれていると思う。こういったドラマが少しでも社会の理解の後押しになることを願う」と今後に期待を寄せた。

   (※)「GIDシンポジウム2009」実行委員会が2009年7月10日~11日、インターネット上で実施した。対象は男女1038人(男性519人、女性519人)。

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