2018年 7月 21日 (土)

五木寛之『親鸞』  希代の宗教家の哲学に迫る

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五木寛之氏こん身の長編『親鸞』
五木寛之氏こん身の長編『親鸞』

   創業100周年企画として講談社が2009年12月26日に発売した五木寛之氏の「親鸞」(上・下巻、各1500円)が話題になっている。

   全国27の新聞に連載され、2400万人の読者が熱狂したという同作品。五木氏は構想に20余年を費やしたといい、「宗教」「歴史」などというジャンルを飛び越えた、新鮮な感動と充足感をもたらしてくれる点が、受け入れられる最大の理由に違いない。

   放埒(ほうらつ)人の血を引いていることに悩んだ子ども時代の「忠範」から、比叡の山に入り、「範宴」、「綽空」、「善信」と名を変えながら成長していく主人公(のちの親鸞)に関わりを持つ人間は数多い。敵対もあるが、ほとんどの人々が若き主人公の力になり、「念仏」の道に邁(まい)進する助けとなったのは、親鸞の比類なき純粋さに魅せられたからだった。

   親鸞が先輩僧である遵西に、「信じるのは物事ではなく、人です。その人を信じるがゆえに、その言葉を信じるのです」と話すくだりがあるが、この言葉は人と人の「絆」が薄れた現代社会に対する五木氏からの警鐘とも受け取れる。

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