医薬品開発を「効率化」 「デジタルペン」に寄せられる期待

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   「アノト方式デジタルペン」が、教育や介護現場などに続き、「治験」の分野でも注目されている。理由は「効率化」。医薬品開発には基礎研究、臨床試験などで膨大な歳月を要するが、「デジタルペン」の登場で様相は一変しそうだという。

   治験データの電子化(EDC)が進みつつある昨今の医療現場。カルテをEDCにキーボード入力し、治験モニタリング担当者がカルテとEDCデータを照合して確認するという手順が踏まれている。ただ、完全に効率化が図れたわけではない。二重の作業となるため、入力や転記のミスが生じることもあり、確認作業にも人手や時間がかかる。そこで救世主にと期待されているのが「デジタルペン」だ。

最大で「76.3%」の作業時間を削減

治験現場でも広がるデジタルペン
治験現場でも広がるデジタルペン

   アノト方式のデジタルペンは、「いつ、何の項目に何を書いたか」という手書きのデータがリアルタイムで記録され、瞬時にパソコンに送信。医師や治験コーディネーターが患者との面談でデジタルペンを使えば、転記や確認などの作業も必要なくなり、大幅な時間の短縮が可能となる。

   すでに「製薬企業向けデジタルペンソリューション」は試験的に進められている。2008年に2回、2009年に1回、日立総合病院で行われた実証実験では、キーボード入力や転記と比較して、最大で76.3%もの時間が削減できたという。「紙とペン」という手慣れた方法を使えるため違和感なく使えるのもいい。

   09年の実証実験に参加した医師は、

「直接紙に書けて、模式図なども取り込めるので、非常に有力なデバイスだと思う。電子カルテと連動した資料や議事録などにもデジタルペンが使えるようになるといい」

と期待を寄せている。治験コーディネーターからも「時間的余裕ができ、被験者ケアや医師のフォローができる」「治験の効率化が進むのでは」と好意的な意見が多かったそうで、今後注目度も増しそうだ。<モノウォッチ

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