1缶2900円の高級品もある ご当地「缶詰」ブーム拡大中

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   地域の名産品をぎっしりと詰め込んだ、ご当地「缶詰」が全国のあちこちでお目見えしている。中身のバリエーションは豊富で、お土産や贈答品としての注目度は高い。

貴重なエゾバフンウニを缶詰に

「取り寄せしたいご当地缶詰」ランキング1位に
「取り寄せしたいご当地缶詰」ランキング1位に

   船泊漁業協同組合(北海道・礼文)では、ウニの缶詰「宝うに」を販売している。北海道の北端にある礼文島が誇る海産物、エゾバフンウニを蒸して、100g詰め込んだもの。エゾバフンウニが獲れるのは、1年のうち時期が限られる(6月~8月)ため、同缶詰は収穫量に応じて例年、1万~2万缶しか作られていない希少品だという。味は、生に比べて濃厚で、おむすびやお茶漬け、パスタに入れてもよく合う。

   広報担当者の話では、2010年3月27日付の日経新聞土曜日版の中で、「取り寄せしたいご当地缶詰」ランキング1位を獲得すると注文が殺到し、在庫切れとなってしまったそうだ。今は予約というかたちで注文を受け付けており、次の発送は7月末ごろを予定。なお、そのお値段は1缶、2900円(送料別)となっている。

   北がウニなら、南はフグだ。山口県下関市に本社をかまえる「マル幸商事」は2010年3月中旬からフグの缶詰「ふく缶」の販売を始めた。東シナ海で捕れたシロサフグを、カツオと昆布だしで煮付けてあり、骨までやわらかい。20cm程度にぶつ切りした身が2切れ入って、価格500円はリーズナブルかもしれない。

「サラダにつけあわせたり、酒のさかなにしたり。昆布だしがきいていますので、炊き込みご飯にもいけると思います」

   今は山口県内の駅や売店、サービスエリアを中心に販売中だが、今後は九州や首都圏でも展開していきたい、と担当者は話している。

真っ黒な汁が特徴 B級グルメ「静岡のおでん」

黒はんぺんは鰺や鰯などをすり身にして作る練り製品
黒はんぺんは鰺や鰯などをすり身にして作る練り製品

   「ご当地缶詰」には海の幸ばかりではなく、さまざまな名産物を詰めこんだものもある。

   カネセイ食品(静岡県・藤枝)は、「静岡おでん缶」を2005年から販売中。「シズオカ」ではなく、「シゾーカ」と読むのが正しいそうで、静岡県が誇るB級グルメとして知られている。濃い口しょう油を使い、牛スジでだしをとった、真っ黒な汁が特徴だ。具には、郷土料理の黒はんぺんや、さつま揚げ、いとこんにゃくなどが入る。

   同社では、うずら卵の加工を手がけているが、社員が地域活性化に取り組む「静岡おでんの会」に参加していた関係で話が持ち込まれ、缶詰の製造ラインがあったために商品化が実現した。県内の土産物屋やサービスエリア、インターネットを通じて購入でき、1缶315円で販売している。

「常温でも十分食べられます。お客さんから聞いた話では、残ったおでんの汁にうどんを落とすとおいしいそうです」

日光のゆば、沖縄のポーク

贈答用としても人気がある「味付巻ゆば」
贈答用としても人気がある「味付巻ゆば」

「チャンプルーにしたり、フライにしたり、みそ汁に入れたり」
「チャンプルーにしたり、フライにしたり、みそ汁に入れたり」

   また、栃木県宇都宮市の「日光ゆば製造」では、湯葉の缶詰「味付巻ゆば」を販売している。しょうゆとかつおだし、みりんで薄く味つけ。缶を開けると、まるで丸太のような湯葉がのぞく。

   本来、湯葉は日持ちがしない食べ物で、同社でも冷凍やレトルにして販売していたが、いずれも賞味期限が短いため、缶詰で売り出すことにしたという。販売を始めたのは15年ほど前だが、最近では贈答用に購入していく人が増えており、リピーター客も多いとのことだ。ちなみに、先の日経調査でも8位にランクしていた。3缶1050円。

   最後に紹介するのは、沖縄産豚ミンチ肉を詰めた缶詰「わしたポーク」。沖縄県物産公社(沖縄・那覇)が販売しているもので、姉妹品に唐辛子を加えた「スパイシーポーク」とチーズを混ぜ込んだ「チーズポーク」がある。いずれも1缶378円。シリーズ累計25万ケース(300万缶)を売り上げ、ヒット商品に成長した。

「ポークは沖縄の人が日常的によく食べているものです。チャンプルーにしたり、フライにしたり、みそ汁に入れたり、パンに挟んだり。流通しているものの多くはデンマーク産や米国産だったため、沖縄県産のものも作ろうと考えて発売したのが2002年のことです。ハムよりもややかみごたえがあり、化学調味料などを使っていないのが特長です」
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