NZ地震の悲しみ乗り越え 祈り捧げる「天使の歌声」

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ヘイリー
絆 HAYLEY sings JAPANESE SONGS 2
通常盤(CD):UCCL-1138
2800円
09年3月11日発売
ユニバーサル クラシックス/デッカ


   2月22日に発生したニュージーランド地震。南島の最大都市クライストチャーチを襲った震源の浅い直下型地震で、M6.3とこれまで耳にしてきた大地震の震度としては、さほどの大きさではないような印象だったが、ニュースが詳細になるに従って、ビルが倒壊するなどの大きな被害であることが判明した。

クライストチャーチ出身の女性ヴォーカリスト

   ことに留学生を中心とした日本人の被った生命を直撃する実害の大きさには、声も出なかった。

   3月3日には、被災者の救出活動から、復興活動へとシフトすると当局者が言明したが、日本人としてはあの倒壊したCTVビル周辺だけでも救出活動を続けて欲しいと願わずにはいられない。

   ニュージーランドといえば、筆者が生まれてはじめて海外の学生と文通をしたのが、ニュージーランドの南島で牧場経営する家庭のお嬢さんだった。中学2年のこと。もう47、8年も前の話だが、当時海外の学生と文通するのがそこはかとなく流行っていた。「ペンパル」という言葉があった記憶もある。1年半ほど文通は続いたが、写真のやりとりをしてからお互いに音信不通となった。どういうことだったのだろう?

   それはそれとして、地震のニュースを聞いて、そんなニュージーランドにまつわる筆者の記憶が一気に甦った。筆者がこの世の文学作品として、最もリスペクトし大好きなトールキン「指輪物語」映画化に際してのロケ地も、ニュージーランドである。

   そんな記憶の中で、ニュージーランドのクライストチャーチ市出身の女性ヴォーカリスト=ヘイリーを思い出したのだ。

ドラマや邦画の主題歌としてたびたび起用

   彼女は本当に素晴らしい美声の持ち主で、日本でも03年にTVドラマ『白い巨塔』の主題歌として「アメイジング・グレイス」が話題となり(なぜか08年には05年に白血病で亡くなった本田美奈子とのデュエット盤も出た)、「モーツァルトの子守歌」も映画『ローレライ』の主題歌に起用されるなど、日本人の心に深い印象を残している。08年には、日本のポップスをカヴァーしたアルバム『純~21歳の出会い』を6月にリリース、これも話題になった。

   これより以前の06年から07年にかけて、アイルランド系の彼女は、ケルティック・ウーマンの一員としても活動していた。その時の歌声もケルティック・ウーマンのCDで聴くことができる。

   さて、地震後にヘイリーは、直ぐにニュージーランドに戻ったようだ。彼女の家族は無事だった。「大惨事の損失と余波に対処しなければならない被災者すべてに祈りを」と彼女はオフィシャル・サイトで書いている。「天使の歌声」といわれるヘイリーの歌声は、今度のニュージーランド大地震で被災された方々にとって、大きな癒しと勇気の源になるのではないかと思う。新作は、近々にリリースされるようだが、日本での予定は未定のようだ。

   ここでは09年の作品、前作同様日本の歌をカヴァーした『絆』を紹介しておく。ちなみに11曲目は、美智子皇后陛下が高校時代に作詞された曲だ。

加藤 普

【絆 収録曲】
1. 蕾
2. 三日月
3. 未来へ
4. ママへ
5. LOVE LOVE LOVE-ENGLISH VERSION-
6. 秋桜(コスモス)
7. 童神~ヤマトグチ~
8. ママに捧げる詩(Mother Of Mine)
9. いつも何度でも
10. フラワー
11. ねむの木の子守歌

◆加藤 普(かとう・あきら)プロフィール
1949年島根県生まれ。早稲田大学中退。フリーランスのライター・編集者として多くの出版物の創刊・制作に関わる。70~80年代の代表的音楽誌・ロッキンFの創刊メンバー&副編、編集長代行。現在、新星堂フリーペーパー・DROPSのチーフ・ライター&エディター。

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