下重暁子、命ある限り自分らしく 輝けり「晩年の発見」

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『晩年の発見 ~私に残された時間』
『晩年の発見 ~私に残された時間』

   大和書房は2011年6月28日、元NHKアナウンサーで作家・下重暁子氏の最新エッセイ『晩年の発見 ~私に残された時間』を発売した。

   残された人生をいかに自分らしく生き、集大成へと導けるか――人として生を受けた者なら誰しもが考えるだろう普遍的なテーマに、下重氏は"らしい"青写真を練り上げているようだ。

   第1章の最後に「どう死にたいか」という項がある。陸奥廣吉氏の長男・陽之助氏(故人、元ニュース映画社社長)や、物集高量氏(もずめ・たかかず=故人、国語学者)が最後まで異性への関心を失わなかったとのエピソードに触れながら、「死」については、「昼と夜の境を超えること、目覚めと眠りの境を超えることととらえているので、境目をひょいと超えてあちら側に行くという風に出来るだけ考えている」と記し、「重苦しい死ではなく、穏やかにしなやかにさり気なく境を超えてしまいたい。その向こうに何があるかわからないが、これっきり、この世限りという気がしない。輪廻転生という仏教用語を持出すまでもなく」とまとめた。

   これらも、タイトルにある「晩年の発見」なのだろうが、その他の項でも、下重氏が ここにきて"発見"した貫き方のようなものを紹介している。また、人生にただ1人の恋人のこと、田中角栄元首相のこと、「水くさい」夫婦関係のこと、男友達のことなども、ちょっぴり繊細かつ上品に記した。

   本文最後にある、「私にとってつれあいは最大の飲み友達であり、価値観も含めてもっとも信頼出来る同志である。いつまでそれが続くのか、神のみぞ知るである」の一節を見ると、この「晩年の発見」は"つれあいへのメッセージ"なのかもしれない。

   単行本、216ページ。定価1575円。

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