全国の消費生活センターに寄せられた「アダルト情報サイト」に関する相談の集計結果によると、携帯型音楽プレーヤーやゲーム機を利用してトラブルに巻き込まれる未成年者の割合が多いことがわかった。国民生活センターは、2012年9月6日に発表した報告書のなかで、子どもにインターネット接続可能な機器を利用させる際の注意を呼びかけている。パソコンや携帯以外にも潜む危険性報告書では、不正なプログラムをダウンロードしてしまい請求画面がパソコンの画面に張り付くといったケースが多くあるとしたほか、「有料の認識がないままサイトを進んだところ、料金の請求画面が表示されたが、支払わなければならないか」「個人情報が業者に伝わっているのではないか」といった相談内容をあげている。そして、このようなトラブル増加の原因の一つとして、近年ではインターネットを利用できる機器が、パソコンや携帯だけでなく、ゲーム機や音楽プレーヤー、テレビなど多岐にわたるため、保護者が子どものインターネット利用を把握できていない可能性があると指摘する。実際、携帯型音楽プレーヤーやゲーム機を利用してトラブルに巻き込まれた契約当事者は平均年齢が20歳前後と低く、未成年者の割合が圧倒的に高い。また、アダルト情報サイトに関する相談は9万5545件で最多だった。同センターでは「インターネットに接続できる機器を子どもに使わせるときは、親がロック機能やフィルタリング機能を活用したり一緒に利用したりして、セキュリティー対策をすること」「サイトを見ただけでは個人情報が相手に伝わっているわけではないので、相手に連絡をとらないこと」「請求された内容に納得できなければ最寄りの消費生活センターに相談すること」などと注意を呼びかけている。
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