2024年 4月 20日 (土)

【今井亮太郎インタビュー】
ブラジリアン・グルーブを余すことなく感じさせてくれる至極の1枚

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『ピアノ・バトゥカーダ』
『ピアノ・バトゥカーダ』

今井亮太郎
『ピアノ・バトゥカーダ』
OMCA-1180
2,381円+税
2014年3月5日発売
オーマガトキ/コロムビア・マーケティング


   ブラジリアン・ピアニスト=今井亮太郎のニュー・アルバムが完成し、2014年3月5日にリリース。前作『ピアノ・ジョビン』はアントニオ・カルロス・ジョビンという稀有のブラジリアン・ミュージシャンへのリスペクトを込めた作品だったが、今回はさらに今井自身の音楽のアイデンティティ、ブラジル音楽への強烈なリスペクトを音にしている。それが熱を感じさせ『黒いオルフェ』に匹敵するような、圧倒的なブラジル音楽の圧力を感じさせてくれるのだ。アルバムに込められた思いを聞いた。

"バトゥカーダ"=叩く=打楽器隊

ピアノで自身の鼓動(バトゥカーダ)を刻んだという今井亮太郎
ピアノで自身の鼓動(バトゥカーダ)を刻んだという今井亮太郎

   今井亮太郎の最新アルバム『ピアノ・バトゥカーダ』を聴いて、真っ先に思い浮かべたのは、リードにも書いたように1959年に公開されたマルセル・カミュ監督の映画『黒いオルフェ』だった。70年代にジャマイカのジミー・クリフ主演映画『ハーダー・ゼイ・カム』が、カリブ海のローカル・ミュージックだったレゲエを世界的な音楽潮流に成しえたのとよく似ていて、映画そのものへは様々な評価があるだろうが、リオのカーニバルを背景にショーロ、サンバ、ボサノバというブラジル音楽を、50年代に広く世界に知らしめた映画でもある。

「"バトゥカーダ"は"叩く"という意味。打楽器隊の集まりのこと。実はバトゥカーダが最も生き生きするのはカーニバルの時。カーニバルに参加する1チーム5000人の内、500人は打楽器隊ですから」

   その打楽器隊を意味する言葉そのものを、タイトルにしてしまった。

「ブラジルは人種、自然の坩堝であり地球の縮図のような場所。その、人と大地のエネルギーをもっとも端的に表しているのがカーニバルであり、バトゥカーダ。大地の鼓動、躍動感がみなぎっている」

◆加藤 普(かとう・あきら)プロフィール
1949年島根県生まれ。早稲田大学中退。フリーランスのライター・編集者として多くの出版物の創刊・制作に関わる。70~80年代の代表的音楽誌・ロッキンFの創刊メンバー&副編、編集長代行。現在、新星堂フリーペーパー・DROPSのチーフ・ライター&エディター。

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