11人の少女の夏の記憶の物語
古井戸でスイカを冷やしたこと、臨海学校のスイカ割り、絵日記に添えたピンクのスイカ...。誰にでもスイカには様々な思い出がある。『すいかの匂い』(著・江國香織、464円、新潮社)は、11人の少女の夏の記憶の物語短編集である。
バニラアイスの木べらの味、ビニールプールのヘリの感触、そして、すいかの匂い――。なつかしい風景の中に鮮やかに描かれる秘密の記憶。
解説は江國のことを好きな作家の1人といっている作家の川上弘美。江國の秘密について素敵な文章を書いている。2人とも好きだという読者にとっては、得したような気持ちになる。