2024年 4月 26日 (金)

現代人に広がる低栄養とサコペニア肥満 食の歯車を戻す第一歩に「栄養調整食品」はいかが

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   人が生命を維持するため、栄養素をどれくらいのバランスで摂取するのが望ましいのか。2015年に厚生労働省が発表した「日本人の食事摂取基準」によると、三大栄養素はタンパク質が13~20%(中央値16.5%)、脂質が20~30%(中央値25%)、炭水化物が50~65%(中央値57.5%)と示されている。一般に40歳をすぎると筋肉量が減り始め、運動の能力も低下する。しかし健康を維持するには、年齢に関係なく適切な栄養バランス&カロリー量の食事、そして運動による筋肉の維持が欠かせない。

   現代の日本人に増えている問題。それは偏った食生活や間違ったダイエット法がもたらす「低栄養」だ。低栄養は高齢者の問題と一般に思われている。ところが「平成27年 国民健康・栄養調査結果の概要」(厚生労働省調べ)によると、カルシウム、食物繊維、カリウムの各摂取量の平均値は、50~70歳以上より20~49歳以下の方が男女とも軒並み低いという驚くべき結果が出ている。また女性は若年層ほど炭水化物摂取量が低い傾向にある。

   人間の体を作る栄養素は45~50種類といわれる。食事からそれらをまんべんなく摂取するには1日3食が理想だ。「朝は食欲がわかない」「時間がない」という理由で抜きにする人もいるだろう。しかしその食習慣はあなたの老化を早めるに違いない。

   「すべての栄養素を満たす食べ物があればいいのに」と思う人もいるだろう。残念ながら完全栄養食品は存在しない。牛乳はそれに近いといわれる。確かに栄養バランスは非常に良いのだが、ビタミンCや鉄分、食物繊維などが足りない。

   日本人の食事摂取基準に準拠し、しかも牛乳に不足する成分を加えた「栄養調整食品」と呼ばれる商品が、コンビニやドラッグストアで売られているのをご存じだろうか。

  • 栄養調整食品
    栄養調整食品
  • 明治メイバランスMiniカップ
    明治メイバランスMiniカップ
  • 栄養調整食品
  • 明治メイバランスMiniカップ

一番の売れ筋は「明治メイバランスMiniカップ」か

   栄養調整食品は、栄養補助飲料、栄養ケア食品、濃厚流動食――とメーカーによってさまざまな名称がある。「日経トレンディ」2015年12月号の特集記事「2016ヒット予測100」では、「明治メイバランスMiniカップ」が「19位:超ユニバーサルフード」として紹介された。記事によれば、

「食が細くなって食事で十分に栄養が取れない高齢者と、多忙な毎日で朝食を抜きがちなビジネスパーソン――。全く異なる2つの層が抱える問題の解決策は、実は『高栄養で手軽な食事』という点でがっちり重なり合う。これにいち早く気づいたのが、市販の介護流動食で約9割のシェアを誇る明治だ」
「病院向けとほぼ同じスペックの流動食『明治バランスMiniカップ』を昨年発売。200kcalのエネルギーとタンパク質、ミネラルなどが手軽に取れるのが売りで、『介護用品売り場の他、一般商品や健康食品の棚で展開したところ、意外にも若い人が買っていく』(ココカラファイン)」

と、食べる力が弱くなった要介護者だけでなく、普通の社会人とくに若者が買っていくそうだ。明治メイバランスMiniカップ以外だと次の4商品が知られている。

  • 「エンジョイ クリミール」(森永乳業)
  • 「メディミルプチ ロイシン プラス」(味の素)
  • 「ジャネフ ファインケア」(キューピー)
  • 「飲む栄養プラス」(和光堂)

   日経トレンディが取り上げた「明治メイバランスMiniカップ」が最も入手しやすい。1986年に発売された介護食品「YH-80」の流れをくみ、エネルギーはご飯一杯分の約200kcalで、タンパク質は同量の牛乳の約1.7倍ある。三大栄養素の構成比はタンパク質が15%、脂質が25.2%、糖質プラス食物繊維が59.8%と理想的。しかも11種のビタミンと10種のミネラルを含む。牛乳はない必要成分を豊富に含み、しかも賞味期限は常温で半年以上持つ。

   保存食として一定量を購入してもいいだろう。先に仕入れたものから消費して減った分だけ足していけば、万が一の災害時にきっと役に立つはずだ。味はバナナ、ストロベリー、コーヒー、ヨーグルト、キャラメル、コーンスープ、抹茶、チョコレートの8種あるので、飲み比べて自分に合うものを選べばよい。

   記者が明治のお客様相談センターに問い合わせたところ、イオンやイトーヨーカドーの薬局コーナー、または以下のドラッグストアで扱っているそうだ。Amazonや同社の通信販売サイト「Wellness」でも買える。

マツモトキヨシ、スギ薬局、ツルハドラッグ、サンドラッグ、セイムズ、どらっぐぱぱす、トモズ、ウエルシア、バイゴー

   ところで最近、「サルコペニア肥満」という言葉が話題になっている。筋肉が減り、筋肉に脂肪が入り込んだ状態の肥満のことで、40歳以上の4人に1人が予備軍または既にこの状態になっているという。良質なタンパク質を摂りつつ運動を定期的に続けることで、筋肉量を保つことが予防・対策となる。

   サルコペニア肥満を食事だけで解決できないことは言うまでもないが、「明らかに食バランスが悪いかも...」と認識しているなら、今回紹介した栄養調整食品を日々のメニューに取り入れて、バランスのとれた食事メニューを組み立ててみてはいかがだろう。

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