【イッキにモテろ!恋活レボリューション部】カオリさん(39=デザイン事務所)が初めて近所のペットショップに立ち寄ったのは、成り行きではじまった不倫疲れの癒しが欲しかったから。ペットといっても、犬猫ではなく、カメやトカゲ、カエルといったレアな爬虫類、両生類ばかりのマニア向けの店。客も男性がほとんどだ。でもカオリさんは店を歩き回るうち、白ザリガニの子に心ひかれてしまった。「ザリガニなんてペットになるとは知らなかったけど、目がまん丸でカワイイ顔してるんです。千円ちょっとの値段だし、気軽に飼えそうで」近づく法則をきちんと守れば...毎日、飼育相談にのってもらうもう一つ、カオリさんがその店で気に入ったものは――それはまだ若い、イケメンだが純朴で、マジメそうな店長のA君。迷っているカオリさんに微笑みかけて、「よく考えてから飼ってもらいたいから、もし気にいったら明日また来て決めてね」と好感度マックスなアドバイス。カオリさんは、たちまち恋の炎が...。翌日、カオリさんは改めてショップにでかけた。ザリガニはけっこう人気のあるペットというが、餌のやり方、水質の保ち方、脱皮時の注意など、カオリさんには分からないことだらけ。A君に会えるという一石二鳥を狙って、仕事帰りに毎日、欠かさずペットショップに寄り、飼育相談にのってもらいザリガニ用の餌や水草、網などを買って帰る。たちまち金払いのいい顧客、カオリさんは、A君の覚えめでたいお得意さんに!並行してお店のブログでA君のプロフをリサーチすると、彼はなんと14歳も年下の26歳!店の近くに住んでいるというが、店をひとりで切り盛りしているため多忙すぎて店で寝る事も多い、と分かった。とりあえず女の影はない!そして食生活が劣悪なことは確実。カオリさんは、翌日、店に有名店のカツサンドを差し入れした。するとA君は目をキラキラさせて、「ありがとう!この店を始めてから差し入れなんてはじめて。お礼にビール、おごらせて」。やった!やはりこの店は女性客が少ないので、グルメな差し入れはちょー新鮮だったのだ。次が勝負、とカオリさんは「初めての2人飲み」に誘った。「とにかく年の差が大きいので、相手に考える時間を与えてはいけない。飲みに行ったら、即日お持ち帰りしなくちゃ!」飲みにもまんまとついてきたA君、これまでの女性経験が少ないというだけあって、なすがままの雰囲気だ。店ではカルピス割りを飲んですぐ酔ったふりをし、「うちでコーヒー飲もう」とセオリー通りに。そして当然、カラダの関係に。が、その後、カオリさんがシャワーを浴びて出てきたときに、「もはやこれまでか」と観念した瞬間が!モテる法則4項目仕事机の上に置いてあった免許証を、A君がまじまじと見ている。「カオリさんって39歳なの?同じぐらいだと思ってた」ヤバい!26歳のメンズにとっては、39歳の女なんて単なるオバさん。もうこの恋はジ・エンドじゃーーーっ。開き直ったカオリさんは、突然テンションが氷点下までダダ下がり、遠い目で煙草を吸い始める。ところがA君の、あつあつごろニャンぶりにはまったく変化なし。3年前に開業してからは忙しすぎてまるで女っけがなかったA君にとって、14歳差も恋の障害にはならなかったのだ!自分も含めてオトナの世界って汚い!と、どんよりしていたカオリさんだけに、A君の汚れなきビュアさにすっかり涙目状態。そしてA君は、毎晩、店が終るとカオリさんの部屋に通ってくるように。しかし!!ここでまた問題が。カオリさんはこの時、不倫相手と別れてはいなかったのだ。同世代の男にフタマタされたうえ、そのあげくの果ての枯れメンとの不倫だったが、この時、カオリさんは枯れメンに触りたくもないほどA君にメロメロになっていた。こんな疲れ果てたアラフォーの天使を逃したら、きっともう一生、出会えない。それにペットの白ザリガニのガニちゃんを2人で愛でる時間が、何より癒される。枯れメンとすっぱり別れ、身を清めたカオリさんは、晴れてA君と結婚してペットショップを一緒にやっていくことに。白ザリガニのガニちゃんが結んだ縁は、立派に実った。「ペットを飼うとペット中心の生活になりやすく、結婚が遠のく」とはよく言われるけど、ペット中心ならペット繋がりの結婚を目指せばいいのだ!人間関係に疲れすぎると、癒しを求めてペットショップにふらっと入ってしまう、という人も多いはず。動物好きで優しいショップ店員は、そんな女性にとっては天使に見えるが、ゲットするにはやはり外せないポイントが・・・。「ペットショップのイケメン店員にモテる法則」をまとめてみよう。1)若い女性客が少ない、専門性の強い小型店を狙え!2)ペット選択の決め手は「飼いやすく、ちょっとレア」3)覚えてもらうには1にも2にも飼育相談!4)ペットの無責任飼育は彼との関係も壊すこの法則を実践すれば、恋の入り口までは誰でもいける。あとはあなた次第。絶滅の危機に瀕するピュアなイケメン店員を目指してペットショップに急げ!(ライター・豊田いつき)
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