2024年 5月 5日 (日)

IoTに対応したアパート、東京・中野に誕生 快適すぎて住みたくなるかも!

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   いま何かと話題になっている「IoT(Internet of Things)」。ありとあらゆるものがインターネットに接続する世界のことだ。まだまだ自分には関係ないと思っている人もいるだろうが、われわれが生活する上で絶対に欠かせない「住宅」にも普及し始めている。しかも億ションのような高値の花ではなく、木造アパートに。

   IoTサービス「賃貸住宅キット」を開発・販売するロボットホーム(東京都港区)は2017年6月1日、同キットを導入した第1号物件が完成したと発表した。同物件は東京都中野区上高田にある木造アパートで、部屋の間取りが1K、広さが20.45平米。6月22日から内見を開始する。

  • 「賃貸住宅キット」のIoT機器
    「賃貸住宅キット」のIoT機器
  • 「賃貸住宅キット」のIoT機器

帰宅したら部屋がもう快適温度になってる~

   賃貸住宅キットは、室内のタブレット型ゲートウェイ「セントラルコントローラー」と各種IoT機器がインターネットでつながり、快適な生活環境を提供する。

   同キットの「ウインドウセキュリティ」は、窓の開閉・揺れを感知すると外出先のスマホにアラーム通知してくれるというもの。「ネイチャーセンサーリモートコントローラー」は、IR(赤外線通信)を通じテレビやエアコン、照明、空気清浄機など各スマート家電の遠隔操作が行える。例えば、外出先でエアコンのスイッチを入れて、家に着くときには快適な室内温度に――なんてことも容易だ。

   オプションの「ドアフォン」は訪問者の対応をスマホで行えるツール。訪問者履歴も残るので、不在時の訪問者を後から確認することも可能。家を空けることの多い世帯にとって強力な味方となることだろう。

   セントラルコントローラーの役割は各種IoT機器の操作だけではない。水漏れなどのトラブルや退居時の連絡など、ロボットのコンシェルジュのように入居者の日々の生活をサポートしてくれる。なお一般的なタブレット端末としては使用できない。

   ここまではまだ「序の口」。以下、オプションではあるが、居住者にうれしい機能はまだある。

スマホ、Apple Watchがカギ代わり

   17年8月に販売開始予定の「スマートロック」は、テンキーやカードキーに加え、管理権限を渡されたアプリが入っているスマホやApple Watchを使って解錠できるシステム。

   スマートロックはアパートのオーナーにとってもメリットは大きい。例えば、入居希望者が空室を内見したいときはインターネット越しに不動産業者に管理権限を渡すだけでいい。投資の一環としてアパート経営をしている会社員にとってはいちいち物理的なカギを渡す必要がなくなり、負担が減らせるというわけだ。

   ロボットホームの親会社であるインベスターズクラウド(東京都港区)は、アパート経営をワントップで支援するWebプラットフォーム「TATERU(タテル)」を運営している。「賃貸住宅キット」は自社管理物件から導入する計画だが、マンションデベロッパーなどへのOEM提供も進めている。

   この記事を読んで「自分の部屋にも設置したい!」と思った人もいるだろうが、個人単位での導入はハードルが高そう。

「現在は賃貸住宅のオーナーや賃貸住宅メーカーのみの販売となっており、入居者個人への販売については未定です」(インベスターズクラウドの広報担当者)

   ちなみに、賃貸住宅キットの初期導入費用はセットで8万円から(税別)。1か月のランニングコストは1000円――、と個人で負担できなくもない金額なだけに何とも悩ましい。

   第1号物件は一室のみで、当面は展示用の物件として運用する。現在のところ入居者を募集する予定はないが、後々入居者を募る可能性もあるそうだ。

   IoT設備の有無が住まい選びのポイントになる時代は、もう目の前に来ている。気になる人は、ロボットホーム公式サイトからショールーム見学を申し込んでみてはいかがだろう。

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