2024年 4月 25日 (木)

炎上やめて思いやりコメントを インスタ「温かいコミュニティー」追求

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   写真・動画共有のSNS「インスタグラム」は、今や若者を中心にすっかり定着した感がある。女優やアイドルが新しいヘアスタイルやファッションを披露すれば、「素敵」「かわいい」といった多数のコメントが付く。

   半面、利用者の増大とともにネガティブな書き込みや不適切な投稿が出てくるのも、SNSの「宿命」だ。インスタグラムでは世界中で、ポジティブな投稿をインスタ内で広める取り組みを行っている。

  • インスタグラム最高製品責任者のケビン・ウエイル氏
    インスタグラム最高製品責任者のケビン・ウエイル氏
  • 会場に設置されたアートウォール縮小版に、メッセージを書き込む
    会場に設置されたアートウォール縮小版に、メッセージを書き込む
  • 東京・青山に設置されたアートウォール(インスタグラムより提供)
    東京・青山に設置されたアートウォール(インスタグラムより提供)
  • インスタグラム最高製品責任者のケビン・ウエイル氏
  • 会場に設置されたアートウォール縮小版に、メッセージを書き込む
  • 東京・青山に設置されたアートウォール(インスタグラムより提供)

世界で8億人、日本国内では2000万人

   インスタグラムのキャンペーンは、「#思いやりを言葉に」(米国では「#KindComments」がテーマだ。世界各地で、地元のアーチストがこのテーマを題材に描いた「アートウォール」が設置されている。これまでニューヨーク、ジャカルタ、ダラスで披露され、4番目の都市として東京・青山に幅約20メートル、高さ約3メートルの作品が2017年10月4日~15日の期間、公開されている。その記念のイベントが10月4日、東京都渋谷区で行われた。

   出席したインスタグラム最高製品責任者のケビン・ウエイル氏は、「私たちはデジタルの世界を生きています。それでも人は、つながりを求める気持ちがあります。それがインスタのDNAであり、会社の方向性を示してくれる指針でもあります」と話す。現在、世界で8億人、日本国内では2000万人のコミュニティー(利用者)が存在する。

   会場には、アートウォールの縮小版が置かれた。イベントに参加した若いインスタユーザーにウエイル氏は、こう呼びかけた。

「作品を撮影してインスタに投稿してください。その時、思いやりにあふれた言葉やポジティブなコメントを添えて、2人の友達をタグ付けしてほしい。そして、その2人に『同じようにして』と頼んでください。こうして、思いやりの輪を広げていきましょう」

コメント投稿のオフ、コントロール機能がある

   インスタグラムは2010年10月にサービスを開始。写真や動画が中心だが、コメントも書き込める。最近はアカウントを開設している日本の芸能人も少なくない。「おしゃれ」な写真が話題になる一方で、有名人にとっては批判の「窓口」となってコメント欄が荒れることがある。芸能人同士で交際報道が出ると、男性側のファンが女性タレントのアカウントに殺到し、厳しいコメントがあふれて炎上状態になった例もある。ただこうした例はインスタに限らず、ツイッターやフェイスブックでも見られる。

   「#思いやりを言葉に」のキャンペーンは2017年3月に始まり、世界各地で展開する。悪口を書いたり、相手をののしったりするような場ではなく、「どこよりも思いやりにあふれた、安心して使える、温かく迎えてくれるオンラインコミュニティー」(ウエイル氏)を目指して、利用者間で理解を深め合うための仕掛けといえそうだ。

   インスタでは、利用者が安心して自己表現できる場にしようと、利用者を不快にするような投稿を制限する機能を設けている。2016年12月には、特定の投稿に対してのコメントをオフ設定できるようにした。17年9月には、投稿にコメントできる対象を「誰でも」「フォロワーの中の人」などから選べる管理機能を追加した。

   運営側では、セキュリティー強化のために二段階認証を設け、また利用者から「不快になる可能性あり」と報告を受けた写真や動画については、ガイドライン違反でなくても状況に応じて、コンテンツに「スクリーン」をかけて閲覧できないようにする措置をとる。

   自殺や自傷行為の恐れがある友人を見つけた場合、助けるためのサポート機能もある。信頼できる友人と話す、「いのちの電話」のようなヘルプラインに連絡する、などを画面上で勧める。インスタ上で、いじめや嫌がらせを目的としたアカウントを見つけた場合は、運営側への報告を促している。

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