婚姻経験者の4人に1人は配偶者から暴力を受けた経験があることが2017年11月17日、日本労働組合総連合会(連合)の調査でわかった。連合は10月26日~27日、18歳から69歳の男女を対象にWebアンケートを実施し、1000人から回答を得た。身体的暴力より心理的攻撃調査によると、婚姻経験者の31%が配偶者からの暴力を受けたことがあると回答。男女別では、男性26%、女性37%だった。暴力の種類別では「心理的攻撃」(24%)、「身体的暴力」(14%)、「経済的圧迫」(13%)、「性的強要」(9%)となった。交際中ならどうか。交際相手からの暴力の場合、「心理的攻撃」(12%)、「性的強要」(8%)、「身体的暴力」(7%)、「経済的圧迫」(7%)という結果に。女性の24%、男性の10%がいずれかの暴力を受けていた。「配偶者や交際相手などからの暴力により、生命の危機を感じたことがあるか」との質問では、18%が「ある」と回答。特に「身体的暴力」は47%もの人が命の危機を感じていた。自分に価値がない存在だと感じてしまうこうした被害により、4人に1人が「仕事のやる気がなくなったり、ミスやトラブルが多くなったりした」と答えている。そのほか、10人に1人は自分に価値がない存在だと感じてしまったり、仕事を辞めてしまった経験があった。また、暴力について誰かに相談したものの「具体的な対応に進まなかった」という人は39.3%で、「適切に対応してくれた」(38.5%)を上回った。中には、相談相手からネガティブな反応が返ってきた経験がある人もおり、「『相談しても解決しない』『仕方がない』など相談そのものに消極的な対応を取られた」(14%)、「『あなたのせいではないのか?』『あなたも悪いのではないか』など相談者に責任があるようなことを言われた」(5%)など、看過できない回答が得られた。
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