眼鏡専門店「JINS」を運営するジンズは2017年12月1日、「世界一集中できる環境」を指向する会員制シェアオフィス「ThinkLab(シンク・ラボ)」を、千代田区の飯田橋グラン・ブルーム29階にオープンした。これぞ究極の仕事場緑あふれる室内、森・川・波のBGM、自然光に近い屋内照明、長時間作業に最適なイス――とにかく「集中」にこだわって、オフィスは設計された。予防医学研究者・石川善樹氏監修のもと、集中に必要な要素をワンフロアにつめこみ、ジンズは「自分に向き合い、より質の高い時間を生み出す働き方を提案したい」としている。全162席を設け、月5回の利用で3万5000円、10回で5万円。会議室も利用可能(別途料金が発生)。メガネで集中力がわかる「JINSMEME」とはそもそもメガネメーカーがなぜ、シェアオフィス事業に乗り出したのか。実はジンズ、2015年に「自分を見る」をコンセプトとしたセンサー付き眼鏡「JINSMEME(ジンズ・ミーム)」を発売し、以降、集中力の可視化に取り組んでいる。「ThinkLab」もその一環だ。「JINSMEME」は、まばたきや眼の動きをリアルタイムで測定し、「集中度」や「疲労度」「眠気」を数値化。自分の状態を客観的に把握できる。曜日や時間帯ごとに、集中力の「法則」もわかり、「木、金は集中力が全体的に低いので、水曜日は早めに退社してリフレッシュタイムを作ろう」「ランチの後は集中力が低下しがちなので、環境を変えてカフェで作業してみよう」といった活用法がある。実際に記者も使ってみたが、これまでに気づかなかった「発見」が多々あった。例えば、ずっと夜型タイプだと思っていたものの、実際には夜より朝の方が集中度は高かった。この発見をきっかけに、日課となっている就寝前の読書を朝に変えてみた。価格は3万9000円(税別)と決して安くないが、「集中がとぎれやすい」「仕事の生産性をあげたい」といった悩みがある人は、一考の余地がありそうだ。
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