2019年 11月 20日 (水)

松生恒夫先生の「ミントと健康」(前編) 「過敏性大腸炎にペパーミント有効か」研究進む

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   ペパーミントが体にもたらす効果と聞くと、皆さんは何を思い浮かべますか?

   清涼感があり口腔内をすっきりさせる、主成分であるメントールで冷感を得るといった作用はよく知られていますが、実はおなかに関係する諸症状の改善効果が期待されています。

   私のクリニックでも、便秘や腹部不快感に悩まされている患者さんにペパーミントウォーターやペパーミントティーを毎日300ミリリットル、1日3回飲用してもらったところ、症状が改善する方が現れ、ミントの持つ腸への改善効果を強く実感した経験があります。

  • 300ccのお湯でペパーミントティーをいれ、ココアパウダー小さじ2、オリゴ糖小さじ2~3を入れて混ぜれば「ココア・ミントティー」のできあがり
    300ccのお湯でペパーミントティーをいれ、ココアパウダー小さじ2、オリゴ糖小さじ2~3を入れて混ぜれば「ココア・ミントティー」のできあがり

腹痛や下痢に苦しめられ日常生活に支障をきたす

   古くからペパーミントは健胃・鎮痛作用などがあり消化器系の病気に効果があるとされ、漢方薬の成分としても利用されてきました。現代においても、大腸の内視鏡検査を行う際、腸の動きを抑制する効果があるとして使用されています。さらに、病気の改善効果も期待できるかもしれません。

   「過敏性腸症候群(IBS)」という病名を聞いたことがあるでしょうか。名前が示す通り、大腸に腫瘍や炎症はないのに腹痛や腹部の不調、便秘や下痢など便通の異常が数か月以上続く病気です。

   20~30代の若年層に患者が多く、女性がやや多い傾向にはありますが、男性も発症し下痢に悩まされる例が多いとされています。命に関わるような病気ではありませんが、明確な発症原因はわかっておらず、腹痛や下痢に苦しめられ日常生活に支障をきたすため、厄介な病気であると言えます。

   ストレスによって腸の収縮運動が激しくなり、痛みを感じやすい知覚過敏にもなっていることが確認されており、消化器の病気というだけでなくストレス病でもあるのです。治療には生活習慣の改善や腹痛を改善する薬、腸の動きを改善する薬、場合によっては抗うつ薬・抗不安薬を服用するのが一般的です。

   欧米ではこれらに加え、ペパーミントオイルやペパーミントを含む錠剤も有効である可能性を示唆する研究が発表されてきました。

松生恒夫(まついけ・つねお)
松生クリニック院長。東京慈恵会医大卒業。同大学第三病院内科助手、松島病院大腸肛門病センター診療部長を経て、2003年東京都立川市にクリニックを開設。日本内科学会認定医。現在までに4万件以上の大腸内視鏡検査を行ってきた第一人者で、地中海式食生活、漢方療法などを診療に取り入れている。著書に『お腹と頭がすっきり! ミント健康法』(廣済堂出版)、『老いない人は何を食べているか』(平凡社新書)、『便秘、冷えにオリーブオイルの腸効果!!』(文化出版局)など多数。

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