2018年 5月 25日 (金)

個人間カーシェアリングどこまで根付くか 開始から2年半、DeNAのサービスは今

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   自宅の部屋を有料で旅行者にレンタルする「民泊」をはじめ、自動車や自転車などを一時的に貸し借りする「シェアリングエコノミー」が近年、日本でも徐々に浸透してきた。

   ディー・エヌ・エー(DeNA)は2015年9月から、個人間のカーシェアサービス「Anyca(エニカ)」を展開している。開始から約2年半が経過した18年2月26日、東京・渋谷にあるDeNA本社で、サービスの現状に関する説明会が開かれた。

  • 説明にあたったDeNAの宮本昌尚氏
    説明にあたったDeNAの宮本昌尚氏

貸す側も借りる側もアプリで手続き

   エニカは、車のオーナーと、車を使いたいドライバーを結びつけるサービスだ。双方とも会員登録が必要だが、スマートフォン(スマホ)のアプリ操作で車の予約ができる。

   まずオーナー側。登録したら自家用車の写真をはじめ、貸出時間や料金といった詳細をアプリ上で設定できる。「車を使わない日が多い。維持費も結構かかる、でも、手放せない」人が、貸し出すことで「乗らない時間」を有効活用できる。

   ドライバー側は、アプリで借りたい車の車種や場所、時間から検索で絞り込み、気に入った車を見つけたら予約リクエストをする。これはオーナーに送られ、承認されれば確定だ。受け渡しの方法は、アプリ内のチャットでやり取りして打ち合わせができる。「1日自動車保険」にも自動的に加入という仕組みだ。支払いは、ドライバーが事前登録したクレジットカードで決済される。オーナーには、指定の銀行口座にDeNAから料金が振り込まれる。

   現在、会員登録数は12万人超で、車の登録台数は4500台以上、車種数も600台以上と、DeNAオートモーティブ事業本部の宮本昌尚氏が説明会で明かした。利用するドライバー側の86.5%が、乗りたい車種の車があることを理由に挙げ、最も多い。これに次ぐのが、76.1%の「安さ」だった。

レンタカーや競合サービスとの違いは

   シェアリングエコノミーでは、サービスを提供する側がいかに質を担保できるかが課題となる。例えば民泊では、貸し出した部屋で宿泊者が騒ぎ、近隣住民に迷惑をかけるようなトラブルが起きうる。逆に貸主側の説明不足で、文化や習慣の異なる外国人客が困るケースもあるだろう。

   エニカの場合、会員同士が直接顔を合わせる機会をつくり、オーナーとドライバー双方が持つ不安の解消に努めている。サービス説明会開催のほか、車の撮影会や「乗ってみたい車」に乗れるイベント、ユーザー同士の交流会を企画、実施している。

   車の一時利用サービスにはレンタカーがあり、またカーシェアリングも「タイムズカープラス」といったライバルが存在する。エニカが今後事業を拡大していくうえでは、「車好き」のユーザーだけでなく、移動手段として車を使いたい層に拡大していく必要があるだろう。宮本氏は、「シェア料金がレンタカーと比べて安い」点が口コミで広がっており、エニカが普及していくうえでのポイントとして挙げた。ただ一方で、オーナー側には「レンタカーではなく、シェア」という思いもあるという。価格優位性に個人間カーシェアならではの「プラスアルファ」を加えて、レンタカーや競合他社との差別化を図っていきたいところだ。

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