2018年 7月 19日 (木)

ほぼ全店で全席禁煙の串カツ田中 客単価ダウンも客数アップで「手ごたえ」

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   サイゼリア、モスバーガーなど、大手飲食チェーンが続々と「全席禁煙化」に乗り出している。

   そんな中、大阪名物「串カツ」の専門店「串カツ田中」は2018年6月1日から立ち呑み業態の3店舗を除く、189店舗で「全席禁煙」(176店舗)または「フロア分煙」(13店舗)を実施している。居酒屋チェーンとしては異例の試みだ。7月5日、同チェーンは禁煙化による売上・客層の変化を発表した。

  • 「串カツ田中」の禁煙化の成果は…
    「串カツ田中」の禁煙化の成果は…

禁煙化に向けた3つの背景

   同チェーンの運営会社の発表によると、串カツ田中はこれまでほぼ全店が「全席喫煙可」だったが、子連れの利用客も多く、内部でも喫煙可の店内に違和感を覚える意見は多く上がっていた。

   18年4月1日から「東京都子どもを受動喫煙から守る条例」が施行された。その第3条には、「いかなる場所においても、子どもに受動喫煙をさせることのないよう努めなければならない」とある。串カツ田中の都内の店舗数が都道府県の中で最も多く、禁煙化を再検討したという。

   全国的に喫煙者が減少傾向にあること、20年東京オリンピックに向けた受動喫煙防止対策の動き、そして世界各国の飲食店内の禁煙状況を見て、禁煙化の実施に踏み切った。

「家族・女性客」増、「会社員・男性客」減

   串カツ田中は、「全席禁煙」を実施した直営店86店舗の6月1日~30日までの売上・客層のデータを集計し、前年同期と比較した。

   発表資料によると、客数は102.2%と伸びたが、客単価(客1人当たりが支払う総額)は95.0%、売上高は97.1%と縮小。また19時台と23時台それぞれの時間帯の売上が20時台、22時台に前倒しになる現象がみられ、ピーク時間が早まっていたことが分かった。

   早い時間帯の売上高が増加し、深夜帯の売上高が減少したのは、昨年は梅雨時期の降水量が多かったこと、今年はサッカーワールドカップ開催期間と重なったことや全品108円で提供など、お得なキャンペーンを実施していたことなどの影響もあるとしている。

   客層の変化としては、家族(6%増)、20代までの一般男女グループ(1%増)、女性・カップル(1%増)などで増加がみられたが、会社員・男性グループ(6%減)、30代以上の一般男女グループ(1%減)が減少した。

   従業員からは、「働く上でも快適になった気がする」「回転率があがった」「単価は下がったが来客数は増加した」など、積極的な評価する意見が上がっている。一方で、「喫煙の常連客がこなくなった」「店頭や路上喫煙、ポイ捨てが多い」「遅い時間の来店数の減少」などの課題を指摘する声も聞かれた。

   同チェーンは「短期的にも客数が増加したことは良い結果が出せた」とし、禁煙化に「手ごたえ」を感じている。新規リピーター獲得や、客単価のアップを検討しながら、時間帯別の施策の強化などを図り、全体的な客数増加により売上を伸ばすことを目指すという。

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