味の素(東京都中央区)が2019年1月15日、現代社会における子育て後の夫婦の実態と食事の変化について発表した中で2つの興味深いデータを紹介しよう。ひとつはメディプラス研究所・オフラボ(東京都渋谷区)が、2018年11月22日の「いい夫婦の日」に行ったもの。厚生労働省の「ストレスチェック」の基準で算出した「高ストレス女性」(77点以上)と「低ストレス女性」(39点以下)に、パートナーとのコミュニケーションについて聞いた。「低ストレス女性」は6割弱がパートナーと一緒に食事まず、調査結果のデータを示していこう。高ストレス女性は、ほとんど会話がない=18.4%何を考えているかわからない=28.4%子どもの教育方針に違いがある=15.8%LINEやメールは1日10回以上=14.2%子どもを叱るのは自分の役目だ=37.3%と、パートナーとのコミュニケーションにあまり前向きな回答が出てこなかった。一方、低ストレス女性は、食事はなるべく一緒に取る=56.1%相手を信頼している=59.5%子どもの前では喧嘩しない=37.7%結婚記念日は毎年祝う=47.7%パートナー仲は良いと思う=57.0%との結果に。パートナーと「食事が一緒」であり「会話が弾む」家庭は、女性のストレスが低い傾向にあった。同居する子どもが巣立った後の夫婦の食事はどうなる?また、味の素は独自に「アフター子育ての食事に関する調査」を実施。アフター子育ては「同居する子どもが巣立ち別居し、子育てが終わった状況」と定義している。これによると、夫と自分のための食事を考えると、適当に済ませたい=52.1%家族が減ると、前晩の余りものが多く同じものが続く...=41.5%毎日、栄養バランスを考えるのが大変である=36.6%この他の意見としては「夫の目が気になり、皿数(おかず数)にとらわれる」「残り物の寄せ集めはもうイヤ」「結局マンネリ、食事が単調」「野菜をおいしく食べたい」「自分の好きなものが食べたい」...。毎日の食事に悩む妻の本音が浮き彫りとなった。そんな中で「アフター子育て」の女性に強い味方として、味の素が推奨する食事が「一汁食」(いちじゅうしょく)だ。「一汁食」とは、聞きなれない言葉だが「野菜も、肉も、魚も。そのとき食べたいものを、お鍋に入れるだけ」というもの。ひとつのお椀でうま味も、栄養も、食べごたえもたっぷりで、手抜きでも、時短でもない「ごちそう」が出来上がる、という。「夫婦円満+栄養価満点」=一汁食! こんな式が成り立ちそうだ。
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