2019年 11月 18日 (月)

BEGIN、「うたの日コンサート」
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   タケ×モリの「誰も知らないJ-POP」

   夏フェスの季節がやってきた。

   梅雨が明けるのを待ちかねたように2019年7月の半ばから全国各地で様々な形の野外コンサートが開催されてゆく。

   一面に広がる空の下で風に吹かれながら一度に複数の出演者を見ることが出来る。それは屋内のコンサートとは全く違う音楽の楽しみ方だろう。どのイベントもそれ自体のファンが定着している。この人が出るから、ではなくどんな人が出るのだろう、という関心。出演者が発表になる前に売り切れてしまう例も少なくない。

   6月30日、前日に梅雨が明けたばかりの沖縄でその先陣を切るようにBEGINの「うたの日コンサート2019」が開かれた。

  • 来年20回目となる「歌の日コンサート」(写真 武安弘毅、以下同)
    来年20回目となる「歌の日コンサート」(写真 武安弘毅、以下同)
  • 圧迫骨折の加山雄三も踊り歌った
    圧迫骨折の加山雄三も踊り歌った
  • 21歳のシンガーソングライターAnly 
    21歳のシンガーソングライターAnly 
  • 東京のうたの日の常連、The Breeze&I
    東京のうたの日の常連、The Breeze&I
  • ハワイから参加のハーブ・オオタ・ジュニア
    ハワイから参加のハーブ・オオタ・ジュニア
  • 沖縄出身の若手バンド、HoRookies
    沖縄出身の若手バンド、HoRookies
  • ステージも客席もなく一体に
    ステージも客席もなく一体に

この世から「うた」がなくなってしまったら

   夏フェスと呼ばれる野外コンサートには二つの形がある。

   ひとつは1997年に始まった、日本を代表するフェス「フジロック」がそうであるように特定の会社が出演者への依頼からコンサートの制作までを受け持つというスタイル。もう一つは「うたの日コンサート」のように一人のアーティストやバンドが主宰する個人フェスがある。一つの会場にいくつものステージが組まれ時には数日間に渡ることもある大規模な前者とは違うテーマや目的を持つのが後者ということになる。

   中でも2001年に始まった「うたの日コンサート」は主旨の明確さと独特の会場の空気もあり全国でも例のないイベントになっている。19回目の今年は、それが一段と感じられるものになった。

   「うたの日」は、毎年、沖縄戦終結の日である「慰霊の日」の後の週末に開催される。

   戦時中、沖縄では歌舞音曲が「不謹慎」として禁止されてきた。それでも人々は山の中や濠の中で歌い、踊り、苦しい生活を耐え忍んできた。もし、歌がなかったら、あの時代を越えられただろうか。今、この世から「うた」がなくなってしまったら、世界はどれだけ無味乾燥なものになるだろう。今だからこそ「うた」に感謝するとともに祝おうということで始まった。

   2001年の一回目は那覇のライブハウス、2002年が沖縄市の市民会館、第三回目から野外になった。2013年から今の嘉手納町兼久海浜公園で行われている。

   海沿いに広がる芝生の公園に潮風が吹き抜けてゆく。開演15時30分、気温32度。青い空にはうっすらと虹がかかるという、これぞ沖縄という夏らしい雰囲気の中で始まった。

タケ×モリ プロフィール

タケは田家秀樹(たけ・ひでき)。音楽評論家、ノンフィクション作家。「ステージを観てないアーティストの評論はしない」を原則とし、40年以上、J-POPシーンを取材し続けている。69年、タウン誌のはしり「新宿プレイマップ」(新都心新宿PR委員会)創刊に参画。「セイ!ヤング」(文化放送)などの音楽番組、若者番組の放送作家、若者雑誌編集長を経て現職。著書に「読むJ-POP・1945~2004」(朝日文庫)などアーテイスト関連、音楽史など多数。「FM NACK5」「FM COCOLO」「TOKYO FM」などで音楽番組パーソナリテイ。放送作家としては「イムジン河2001」(NACK5)で民間放送連盟賞最優秀賞受賞、受賞作多数。ホームページは、http://takehideki.jimdo.com
モリは友人で同じくJ-POPに詳しい。

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