2019年 7月 18日 (木)

知られざるJリーグ審判の本音に迫る ピッチ上で選手にかける言葉とは

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   Jリーグの審判の舞台裏を追ったドキュメントDVD「審判」。Jリーグ担当審判のフィットネステストに始まり、試合中の審判団同士や選手との会話、ドレッシングルームでの判定に対する笑顔や苦悩、サッカーの試合を陰で支える審判の決して表に出ることのない姿を初公開している。

   作品について、プロデューサーを務めた石井紘人氏がJ-CASTトレンドに熱く語った。

  • ドキュメントDVD「審判」
    ドキュメントDVD「審判」

40歳を過ぎて驚異のフィジカルを維持

   ―選手ではなく審判を取り上げた理由を教えてください。

石井 選手の舞台裏はスポーツ番組などでも取り上げられることが多いですよね。でも、審判が取り上げられることはない。それは、制作側が審判に対して、聖域というイメージを持っている部分もあるかもしれませんが、一番は需要がないと思われている気がします。需要がないものをメディアは取り上げないじゃないですか。
でも、僕は、この作品を世に出したかった。
というのも、僕も元々は一サッカーファンでしたけど、審判に対して、ネガティヴなイメージを持っていました。
それは応援していたチームの監督や選手が審判を批判するコメントをしていたし、スタジアムも審判へのブーイングに溢れていたし、テレビ解説も審判に懐疑的でした。
実際に21世紀に入るまで審判のレベルは高くはなかった。ですが、過去の印象で、今でも「日本の審判はレベルが低い」で片付けられてしまっているのはいかがなものかと感じていました。うまくいかないことを審判に押し付け過ぎていては、競技レベルもエンターティンメント度も上がらない。
批判はあって然るべきですが、本当に審判のことを知っているの?となると、ほとんどの人が印象で論じていたりする。
そういった風潮を、本作を買わなくとも、無料のダイジェスト映像だけでも見て頂ければ変わると思います。

   ―本作のなかで、「審判のココがすごい」という点を挙げてください。

石井 フィットネステストですね。審判は40メートルを6秒以内で走れないとJリーグを担当できない。これは選手にはないですよね?スピードが落ちた選手でも、他でカバー出来れば、試合に出られます。でも、審判はスピード、スタミナの数値がクリアできなければ、どんなに名レフェリーでもJリーグを担当できません。
高校生の50メートルの平均が7.5秒です。審判は40歳越えがほとんどですから、その年齢で高校生と同じくらいのスピードを維持し続けるというのは、自分も40歳を目前にしていかに大変か身に染みています(笑)。スタミナは三浦知良選手のようにトレーニングや生活でなんとかなりますが、スプリントはかなりきつい。
審判のフィジカル能力は、意外と知られてないと思います。

試合開始15分間で判定の基準が見えてくる

   ―石井さんご自身、審判ライセンスをお持ちでしたが、実際に審判のリアルな姿を見て新たに気づいたこと、驚いたことは何でしょうか。

石井 選手たちと凄くコミュニケーションをとっているのは驚きました。選手がプレーしやすいように声かけしたり、なぜファウルなのか説明したり。
またエキサイトし過ぎた選手と一線をひく難しさも見えます。「日本の審判はコミュニケーションをとらない」とこぼす選手もいますが、とり方の問題もあると思います。本作を見れば、正しいコミュニケーションがあれば、審判と選手は凄く良い関係にあります。試合後は選手コメントのみで審判が語られてしまいますが、その報道が危険なことも伝わると思います。大事なのは試合のレフェリングの中身であるべきですよね。その中身を初公開できたのは、日本サッカー協会の協力があり、Jリーグの制作があってこそでもあります。

   ―普段は聞けない審判の本音ほか、本作の「裏話」があったら教えていただけますか。

石井 本作では「人となり」が見えると思います。「普段は聞けない審判の本音」というよりも、「審判も監督や選手と同じ人間」というのを感じました。あとは、本作を撮影するにあたり、「大きな事象があったらどうしよう」とドキドキしていました。たとえば、ミスジャッジや乱闘があったとしても、それをカットするのは不自然じゃないですか。だから、何も起こらないように祈っていましたね(笑)。幸運にも、弊社のカメラが入った試合では、何もなく普通に試合が終わったので良かったです。あとは、試合中の選手たちは凄く興奮しているのが分かりました(笑) 。

   ―今後のJリーグや日本代表戦、さらに2020年の東京五輪の試合を見るうえで、審判のどんな仕草や動作を見ると、観戦がもっと面白くなるでしょうか。

石井 玄人には「それは違う」と言われるかもしれませんが、誰にでも分かりやすく審判を見るとなると、立ち上がりの15分だけ審判に注目してみてはいかがでしょうか。そこで「ファウルをとる」「フットボールコンタクトとする範囲が広い」など判定の基準が見えます。あとは、そこで掴んだ特徴で残り時間を観戦すれば、「この審判は〇〇だから、こうだよな」と納得できて、ストレスは減ると思います。
あとは、スタンドとピッチが離れていると、どうしても判定の〇×は分からない。でも、選手がアピールすれば、審判に懐疑的になると思いますが、その時に審判のポジショニングを見てはいかがでしょうか。良いポジションにいるならば、選手に呼応するのではなく、判定を受け入れた方が試合観戦のストレスは減ると思います。もちろん、審判へのアピールも含めて、試合観戦の醍醐味という方もいると思いますが、私はファン時代の後期は、そのように観戦してストレスなく試合を楽しんでいました。お酒片手に(笑)。
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