2024年 4月 20日 (土)

「なでしこ」金メダルの可能性は W杯優勝監督・佐々木則夫が占う【特集・目指せ!東京2020】

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   東京五輪でメダル獲得が期待されている競技の一つが、サッカー女子。その日本代表、通称「なでしこジャパン」を語る上で、絶対に外せないのが前監督の佐々木則夫氏だ。

   2008年になでしこジャパンの監督に就任すると、東アジアサッカー女子選手権2008で日本女子代表初となる公式大会タイトルを獲得。北京五輪ではベスト4、さらに2011FIFA女子ワールドカップ(W杯)ドイツ大会では、下馬評を覆して世界一となった。日本がFIFA主催大会で優勝したのは、これが初である。

   その後も2012年のロンドン五輪では銀メダル、2014年にはAFCアジアカップで初優勝、2015 FIFA女子W杯カナダ大会では準優勝と見事な手腕を発揮していく。

   佐々木氏に、東京五輪でのなでしこジャパンを占ってもらった。(インタビュアー・石井紘人 @ targma_fbrj)

  • 力強くポーズをとってくれた佐々木則夫氏
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  • 身振り手振りを交えて熱く語った
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  • J-CASTのキャラクター・カス丸と一緒に
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  • 力強くポーズをとってくれた佐々木則夫氏
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震災後にW杯制し「特別な感じがしました」

――佐々木さんは、なでしこジャパンで多くのタイトルを獲得されましたが、思い出に残っている大会を教えて頂けますか。

佐々木 嬉しかったのは、やはり2011年FIFA女子W杯ですね。東日本大震災後に、あまり知名度のないなでしこジャパンが優勝したことで、日本を元気にしてくれたと言って頂いて、特別な感じがしました。辛かったのは、2016年のリオ五輪アジア最終予選で敗退してしまったことです。

――そのリオ五輪アジア最終予選敗退ですが、今思えば「こうしておけばよかった」など"たられば"はありますか。

佐々木 あります。初戦が大事だと選手にプレッシャーをかけ過ぎました。本大会と違い、予選というのは、「勝って当たり前」と思われているわけです。しかも、予選は日本での開催で、選手たちは今までとは違うプレッシャーを受けていた。その心理状況を私が理解できておらず、いつもと同じように初戦への準備をして、1-3でオーストラリアに敗れてしまった。そして、(選手は)第二戦で更にプレッシャーを受けて、普段出来ることが出来なくなった。パスが相手に渡って失点してしまうなど、悪い方に歯車が回っていくのを私が変えてあげられなかったことに悔いが残っています。

――その後、なでしこジャパンの監督にはユース年代で結果を出していた高倉麻子氏が就任します。2019年のW杯は決勝トーナメント一回戦で誤審に泣いた部分もありますが、オランダに敗れます。W杯では好成績を残せませんでしたが、東京五輪の女子サッカーはメダルをとれますか。

佐々木 高倉監督が就任して、思うようにいかなかったのは、オランダ戦だけだと思っています。あの試合に勝っていれば、全然違う結果になったでしょう。高倉監督は若い世代を生かしながら、2018 AFC女子アジアカップで優勝しています。私は非常に可能性を感じています。

文:石井紘人(いしい・はやと)
ラジオやテレビでスポーツ解説を行う。主に運動生理学の批評を専門とする。
著作に『足指をまげるだけで腰痛は治る』(ぴあ)『足ゆび力』(ガイドワークス)、プロデュース作品に久保竜彦が出演した『弾丸シュートを蹴る方法』(JVD)がある。
『TokyoNHK2020』サイトでも一年間に渡り、パラリンピックスポーツの取材を行い、「静寂から熱狂そしてリスペクト」などを寄稿。
株式会社ダブルインフィニティ代表取締役でもあり、JFA協力、Jリーグと制作した『審判』の版元でもある。

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