2024年 4月 18日 (木)

■高松宮記念「カス丸の競馬GI大予想」
短距離専門かグランアレグリアか?

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   カス丸 はーい、ぼくカス丸きゃすう。春のGIがついに始まるよ。でも、新型コロナウイルスのせいで、無観客レースが続くじぇい。観客がいないのは、馬にとってはいいと思うけど、やっぱりちょっと寂しいじぇい。ともかく人間様はスタンドでうるさすぎたきゃすう。スタート前にはラッパをがんがん鳴らすし、レースが始まる前からぎゃあぎゃあ騒ぐし、馬は繊細な動物なんだからもっと静かに応援してほしいきゃすう。コロナ騒ぎでやっとレースが静かになったじぇい。馬たちはきっと喜んでいるきゃすう。

1200メートル未経験の実力馬が次々と参戦

   カスヨ 珍しく前置きが長いわね、カス丸。今週のレースは高松宮記念(2020年3月29日、中京競馬場、芝1200メートル)よ。人間様の世界でいえば、100メートル競走ね。春の短距離(スプリント)チャンピオンを決めるレースだわ。無観客だから、実力通りに強い馬が勝ちやすいという声もあれば、やっぱり荒れるレースは荒れるという声もあり、どっちが本当なのか分からないわね。でも、今年は異種格闘技みたいね。1200メートル専門の有力馬がそろった一方で、1200メートルを一度も走ったこともない中距離勢のGI馬たちも殴り込みをかけてきたから、結構、おもしろいメンバーになったわね。

   カス丸 異種格闘技の代表がグランアレグリアだよ。爺が本命◎にしてるじぇい。

   ガジュマル爺 そうじゃ。ともかくこの馬は昨年暮れにあった阪神カップ(GII、阪神、1400メートル)で圧勝したのが強烈じゃった。ディープインパクトの仔で、スピードは超一流なんじゃが、ともかくスタートして行きたがるところが強く、制御が難しい馬なんじゃ。1200メートルは初めてじゃが、そんな気性が逆にこのレースには合うかもじゃ。スピードだけなら、このメンツでもダントツなのは間違いないんじゃから。

   カスヨ わたしは単穴▲よ。確かにスピードだけを考えれば、あっさり勝つかもしれないわね。でも、中京コースが左回りという点がちょっと疑問なのよね。2歳の時の左回りレース、サウジアラビアロイヤルカップ(GIII、東京、1600メートル)は2着に3馬身差をつけての圧勝だったけど、同じ舞台のGIでレベルがあがったNHKマイルカップでは5着(4着降着)に負けているわ。さっきの阪神カップは右回りで圧勝だったけど、今度は左回りだから、同じようにキレ味が発揮できるかとなると、競馬はそう単純ではないわ。それと週末は雨予報なのよね。この馬はデビュー6戦してすべて良馬場を走ってきたので、湿った馬場がうまくこなせるか、ちょっと予想がつかない点も不安ね。だからわたしの本命◎は馬場が湿っても大丈夫なモズアスコットよ。ここ2走はGIIIの「根岸ステークス」とGI「フェブラリーステークス」と、いずれも中京競馬場と同じ左回り(東京)のダート重賞を連勝して絶好調よ。パワーがあるし、雨が降っても平気よ。気になる点といったら、3月にオーストラリアに遠征する予定がコロナ騒動で行けなくなったことね。計画が狂ったのは想定外だったけど、馬の実力には影響がないはずよ。

   ガジュマル爺 相変わらずカスヨは読みが甘いな。モズアスコットという馬は芝で使い物にならなくなったんで、ダートに転向したんじゃ。たまたまダートで2連勝したからといって、芝の高松宮記念に戻って勝てるとでも思っておるんじゃろうか。カスヨだけでなく、陣営が何を考えておるのかさっぱりわからんわい。芝がダメでダートを走ったら勝てたという馬は昔から何頭もおるんじゃが、ダートで勝てたから芝に戻れば同じように勝てるというほど競馬は甘くはないんじゃ。何を考えておるんじゃと、腹が立つわい。しかも海外遠征がダメになったから、急遽、走ったこともない1200メートルの短距離に出るとは行き当たりばったりもいいところじゃ。競馬をバカにしとるんかと言いたいわい。わしは同じモズはモズでもモズスーパーフレアを推すぞ。対抗〇じゃ。ともかく逃げる力は抜群。秋(2019年9月)の短距離王者を決めるスプリンターズステークス(GI、中山、1200メートル)では逃げに逃げて2着じゃ。稍重の馬場でも勝ったことがあるから、雨は大丈夫。今回は逃げる馬が他に見当たらんから、思いっきり走れるはずじゃ。外枠の16番に入ったのが残念なんじゃが......。

   カス丸 カスヨさんの対抗〇はノームコアだよ。これも1200メートルが初の異種格闘技組だじぇい。

   カスヨ そうね。ノームコアは1400メートルどころか一番短いレース経験が1600メートルね。いきなり400メートルも短いレースはちょっと馬自身にも違和感が出るかもね。でも、この馬の差し脚は鋭いわよ。去年のヴィクトリアマイル(GI、東京、1600メートル)も富士ステークス(GIII、東京、1600メートル)も上がり3ハロン(最後の600メートル)がともに33秒2で、いずれも1着。しかも湿った馬場でも、この速さだったのだから直線の長い中京競馬場には合うはずよ。モズスーパーフレアが、がんがんレースを引っ張ってくれれば、この馬がきっと差してくるわよ。

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