2020年 7月 2日 (木)

絵本専門店が新型コロナで「SOS」 人が人に出会う場所「なくしちゃいけない」

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   170店以上が軒を連ねる東京・神保町の古書店街に、絵本専門店がある。「Book House Cafe」だ。

   新型コロナウイルス感染拡大の影響で客足が激減し、経営状態が悪化。そこで2020年4月19日に「サポーター制度」を立ち上げ寄付を募っている。店主の今本義子さんに、書店存続への思いを取材した。

  • Book House Cafe(画像は同店提供)
    Book House Cafe(画像は同店提供)
  • 店内の様子(画像は同店提供)
    店内の様子(画像は同店提供)
  • お月様が優しく見守るカフェスペース(画像は同店提供)
    お月様が優しく見守るカフェスペース(画像は同店提供)
  • 絵本の原画を飾っているギャラリー「こまどり」(画像は同店提供)
    絵本の原画を飾っているギャラリー「こまどり」(画像は同店提供)
  • コンサート、演劇、落語などを開催するイベントスペース「ひふみ座」(画像は同店提供)
    コンサート、演劇、落語などを開催するイベントスペース「ひふみ座」(画像は同店提供)
  • Book House Cafe(画像は同店提供)
  • 店内の様子(画像は同店提供)
  • お月様が優しく見守るカフェスペース(画像は同店提供)
  • 絵本の原画を飾っているギャラリー「こまどり」(画像は同店提供)
  • コンサート、演劇、落語などを開催するイベントスペース「ひふみ座」(画像は同店提供)

「まずはお願いしてみようか」

   同店は、前身の絵本専門店を引き継ぐ形で17年5月にオープンした。カフェを併設し、夜はバーも運営している。平常時だと土日は親子連れで混みあうが、神保町は年齢層の高い人も多く「0歳から100歳まで」が利用できる店を目標にしている。

   絵本の原画展や読み聞かせなどのイベントを開催してきたが、3月に入ると軒並み中止になった。店は臨時休業に入り「コロナが終息するのが先か、店が潰れるのが先か」という状況の中、サポーター制度を作った。

「うちだけがSOSを出して良いのか悩みましたが、まずはお願いしてみようか、と。それで反響がなかったら、傷つくこともなく、ある意味私たちはもう必要とされていない、と割り切ればいい」

   サポーター制度では、個人は1口3000円、法人は1口1万円の寄付ができる。寄付すると数種類の特典が選べて、後に本やイベント参加費、店内の飲食代として使える。20年4月24日時点で200人ほど集まった。今本さんは「『大好きなお店です』など愛にあふれたメッセージもいただき、返信しながら泣いています」と明かした。同制度は当面続け、集まった金額は店舗の家賃などに充てる。

「絵本専門店」は多くの人を迎え入れる存在

   絵本専門店としての存在意義とは何か。今本さんに聞くと、まず絵本の「垣根の低さ」を挙げた。

「絵本は子どもの頃に読んでもらったもの、自分の子どもに読み聞かせたもの、誰にも何かしら接点があり、特殊な本ではありません」

   これは、同店の「武器」にもなっている。神保町には「哲学」「建築」など分野に特化した専門書店が多く、店それぞれに個性がある。歴史ある本の街で「絵本専門店」という存在は、子どもから大人まで多くの人を迎え入れてくれる。

   一方で、専門店としてのディープさも魅力だ。絵本が好きな人とのコミュニティーを作るには、一般的な新刊書店よりも細分化して興味がわかれていたほうが集まれるという。「うちは隠れたコンセプトに『人が人に出会う場所』があります」と、今本さん。加えて、新刊を並べ、店を続けていくこと自体が、絵本業界への貢献になるのではと考える。

   しかし、経営が悪化すれば閉めるしかないとも。新型コロナウイルスで様々な店が悲鳴を上げているが、「本当に必要かどうかは、お客様に委ねられている部分もあるかもしれません」と述べた。

   ゴールデンウィーク明けの5月7日から、店の営業を再開予定だ。今本さんは、「この状況で『来てください』とはなかなか言えませんが、お店を1日でも長く続けたい」と願う。

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