2024年 4月 26日 (金)

オリエント史から見えた政教分離や信教の自由の意義

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キリスト教を意識したシーア派の誕生

   土着の宗教に敵対的なキリスト教を修正してゾロアスター教に宥和的なキリスト教を模索したペルシャでイスラム教のシーア派が誕生するのは、偶然ではない。新約聖書やコーランは、イエス、ムハンマドの後に預言者はいないと説くが、シーア派では、カリフが預言者の代理人として、イマームが黙示者として、聖書やコーランの解釈に一定の自由度をもつ。ペルシャは、キリスト教とイスラム教のサブストーリーを目指した。しかし、このことがローマ教会やイスラム教スンニ派との間で紛争の種になっていることは、歴史が示すとおりである。

   大航海時代のスペインやポルトガルは、東アジアの利権を手に入れるという国家の使命を担って、宣教師に織田信長、徳川家康をはじめ戦国時代の武将に接近させていたことが最近分かったが、中世以前のヨーロッパと中近東においても、キリスト教やイスラム教の布教は、貿易による富の確保と関連していた。小国はもとより、ペルシャ帝国ですら、二つの宗教にあらがうことは難しかった。邪教、異端の烙印を避けなければ経済面でも大きな痛手になったのだ。また、この二つの宗教が、対立する関係ではなく、親子兄弟的な関係で誕生し、少なくともイスラム教側からは共存しようとしていたことがわかる。

   そして、政教分離や信教の自由は、統治者が富の確保と宗教を関連付けようとする限り必要であることが、絶対王政以前のオリエント古代から変わらないことが歴史の事実として実感される。

ドラえもんの妻

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