2021年 6月 15日 (火)

「デジタル外交」...新しい日韓交流の可能性を探る

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日本大使館は日本語と韓国語のツイッター発信し異なるコンテンツも

   一方で、「韓国は重要な隣国」という表現が3年ぶりに復活した『外交青書(がいこうせいしょ)2020』については、外務省のツイートで気に入ったものをリツイートしたりする人もいる。

   外交青書とは、外務省が「国際情勢の推移及び日本が行ってきた外交活動の外観をとりまとめたもの」で、1957年9月の第1号以来、毎年公表されている。

   各省庁は、管轄分野のデータを開示し、年次報告書として白い表紙の『○○白書』を出している。

   外務省も『開発協力白書』を刊行しているが、外交だけは青い表紙の『青書』になっている。

   「数年前から戦後の全ての『外交青書』がインターネット上で閲覧できるようになっています。しかし、わたしの講義を受けている聴講生に聞いたところ、アクセス経験がある人は0人です。『外交青書』の存在を知っている人は、数人に過ぎませんでした」と李さんが明かす。

   それは韓国側も似たようなもので、せっかくSNSで発信された情報も、相手国の関係者か専門家にしか浸透していないのだという。外交文書は、一般市民にとってどこか縁遠く感じられるもののようだ。

   他方韓国では、最新の<デジタル外交>の特徴として、外交部(日本でいう外務省)が「国民外交」というPDの窓口としてモバイルアプリケーションを利用していることがあげられる。現在は韓国語版のみだが、今後利用できる言語を追加する予定である。

   また韓国外交部は、Facebook を積極的に活用し、日本の大学生を対象にSNSサポーターズを募集している。ほかにも麻布の駐日大韓民国大使館や四谷にある韓国文化院の公式ツイッターなどがある。

   李さんは、これらの実態をより詳細に知るために、韓国外交部と韓国内にある日本の政府機関を訪問し、聴き取り調査を行った。と同時に、両国の<デジタル外交>に関するメディア報道の分析も実施した。

   そこで着目したのは、韓国外交部や日本の外務省の責任ある立場の官僚が、どのような目的をもってコンテンツを管理・発信しているのか。政策である外交目標が<デジタル外交>にどのように反映されているのか、という点だった。

   調査から見えて来たものは、幾つもあった。駐日大韓民国大使館は、かつてSNSの情報発信や管理を外部のPR専門家などに委託していた。しかし、今では直接、外交官や専門職員が担当するように変わっていた。

   ソウルの在大韓民国日本国大使館は、ツイッターを日本語(@JapanEmb_KoreaJ)と韓国語(@JapanEmb_KoreaK)で、それぞれ異なるコンテンツを発信している。伝統から現代まで多様な日本文化を紹介する公報文化院は、韓国のポータルサイトNaverのブログを使い、韓国語で積極的に運営するようになっている。近年は、大使のインタビューを掲載するなど、<デジタル外交>の活動範囲は確実に広まっていた。

公益財団法人韓昌祐・哲文化財団のプロフィール
1990年、日本と韓国の将来を見据え、日韓の友好関係を促進する目的で(株)マルハン代表取締役会長の韓昌祐(ハンチャンウ)氏が前身の(財)韓国文化研究振興財団を設立、理事長に就任した。その後、助成対象分野を広げるために2005年に(財)韓哲(ハンテツ)文化財団に名称を変更。2012年、内閣府から公益財団法人の認定をうけ、公益財団法人韓昌祐・哲(ハンチャンウ・テツ)文化財団に移行した。

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