2020年 11月 28日 (土)

マスク時代は目が命 松本千登世さんは「知性や包容力を語らせよ」と

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   Marisol 10月号の特集「アラフォーのための『目ヂカラ』UP講座」に、美容エディターの松本千登世さんが一文を寄せている。特集は、コロナ禍のマスク時代だからこそ相手からも見える目が肝心、というコンセプトで、曰く〈美人印象は目もとが9割!〉。松本さんもその視点から自説を展開している。

   冒頭は、久しぶりに会ったという女性スタイリストの気になるつぶやきから。

〈実は私たち、顔の下半分にとても助けられているのよね〉

   どういうことなのか。松本さんが聞き返すと、彼女はこう答えた。

〈自分では全力で笑っているつもりなのに、マスクをしているとそれが伝わらない...心の中はプラスの感情でいっぱいなのに、返ってくる言葉は「疲れてる?」「元気ない?」...ああ、「目」って私たちが思っているほど、感情を語ってはいないのかもしれない。そう気づかされたの〉
「ぼんやりと感じていたことの輪郭がはっきりしたようで、どきりとさせられました...マスクで顔の下半分の表情を奪われて初めて、目で『私』という人間を語ることがいかにむずかしいかを思い知らされているのです」

   どんな目をすれば相手が心を開いてくれるのか、自分の感情がまっすぐに伝わるのか。なるほど、口元を封じられた時代の、新コミュニケーション術の課題ではある。

「今までアイメイクもアイケアも『疲れ』や『老け』をどう隠し、どうごまかすかばかりに心を砕いてきたけれど、実はもっと大切なことがありました。この目で、相手とどう向き合うのか。自分をどう表現するか、という」
  • マスクをしていると伝わらない
    マスクをしていると伝わらない
  • マスクをしていると伝わらない

「私」を語るために

   松本さんが下した結論はこうだ。

「マスク時代の目ヂカラは『私を語る』ためのものである」

   口元が「生きて」いればナチュラルな目元も悪くないが、マスクとの組み合わせだと体調不良に見えかねない。かといって、目元だけがあまりにドラマティックすぎると、マスクの下にも「場違いなメイク」が隠れているのではと疑われる、という。

「顔の下半分が見えないからこそ、まわりは目の印象だけであなたがどんな人かを『想像』している、そう自覚することが必要なのだと思います。知性はどうか、包容力はどうか、そして遊び心はどうか...」

   そのすべてを絶妙に語らせること、それが「大人の目ヂカラの正解」だそうだ。文字通り、目は口ほどに物を言うというわけか。

   松本さんは、オンラインとはいえトップスがよそいき、ボトムスが部屋着(例えば上がスーツ、下がパジャマ)とはいかないと振ったうえで、こう締めくくる。

「『見えるところだけ』という心は不思議と透けて見えます。顔全体、体全体、自身を俯瞰する目は、自分にとっての絶妙を見極めるために不可欠だということ、自らに言い聞かせる毎日です」

むずかしい「絶妙」

   2007年創刊のMarisol(マリソル)は集英社のファッション誌で、主な読者層は30代後半から40代の働く女性。松本さんの短文に続く特集記事では、「マスク時代の目ヂカラを確実に上げるメイクとケア法」が写真入りで紹介されている。

   そしてこの種の実用誌の常で、アイシャドーやアイライナー、マスカラ、ビューラー、アイブロウパウダーといった「道具類」多数が価格入りで紹介されている。

   近くのコンビニくらいならノーメイクという女性が増えたらしいが、マスクが変えたのは女性だけ、化粧だけではない。この前ツイッターにも書いたのだが、マスクは自己主張としてのヒゲも無力化した。ヒゲ歴30年としては、楽といえば楽だが、寂しい。

   さて、目に自分を語らせるにはどうするかというテーマ。化粧には縁のない当方、目元の表情といえば(1)大きく見開く(2)強く閉じる(3)片目をつむる(4)激しく瞬きする(5)目玉を動かす...くらいしか思い浮かばない。どれも目ヂカラというより力が入りすぎで、過剰反応の部類かもしれない。

   なにごとも「絶妙」で止めるのは難しい。

冨永 格

冨永格(とみなが・ただし)
コラムニスト。1956年、静岡生まれ。朝日新聞で経済部デスク、ブリュッセル支局長、パリ支局長などを歴任、2007年から6年間「天声人語」を担当した。欧州駐在の特別編集委員を経て退職。朝日カルチャーセンター「文章教室」の監修講師を務める。趣味は料理と街歩き、スポーツカーの運転。6速MTのやんちゃロータス乗り。

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