2020年 10月 27日 (火)

「ケロリン桶に酒」は健康被害の恐れ メーカーは50店以上に注意してきたが...

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   「ケロリンの桶に酒を入れてるお店に製造元が注意してる」。ツイッターの投稿だ。富山めぐみ製薬(富山市)の鎮痛剤「ケロリン」の名前が印字された風呂桶(以下、ケロリン桶)が、食器や酒器代わりとして不適切に利用され、同社が公式サイトで注意喚起を行ったのだ。

   複数の飲食店でケロリン桶が誤った使い方をされているとの報告を受け、速やかに適切な食器に差し替えるよう呼び掛けている。実際に、健康上リスクがあるようだ。

  • 「ケロリン桶」を食器として使うのは速やかにやめるべきだという
    「ケロリン桶」を食器として使うのは速やかにやめるべきだという
  • 「ケロリン桶」を食器として使うのは速やかにやめるべきだという

「重金属や化学物質等の溶出により食品が汚染」の恐れ

   詳細について、J-CASTトレンドは富山めぐみ製薬に話を聞いた。取材に応じた同社東京支社の管理薬剤師・北村学さんは、

「ケロリン桶はあくまでも風呂桶です。食器として利用するために必要な各種規格適合、溶出試験を行っていないので、食品衛生法上認められた使用法ではなく、安全性が担保できません」

   と説明。ケロリン桶に食品や酒類を入れて提供する行為を「早急に止めてほしい」と訴えた。

   日本食品衛生協会食品衛生研究所(東京都町田市)の公式サイト上にある「容器包装規格試験」の項によると、食器・食品に使用する器具・包装材などは直接食品と接触して使用されることから、「重金属や化学物質等の溶出により食品が汚染される」可能性があるという。これら食品に接する器具や容器の安全性については、食品衛生法により材質や使用用途別に規格基準が設定されており、この基準に適合していなければ食器としては使えない。

   北村さんは「アルコールは一番身近な溶剤の一つ」であり、プラスチック製であるケロリン桶の成分が酒類に溶け出してしまう恐れもあると指摘した。

「ひどいケースでは、ケロリン桶にラーメンを入れて提供していた飲食店もありました。アルコールだけでなく、急激な温度の変化によっても溶出の可能性はあります。個人でやる分には自己責任ですが、商品として提供するというのは常識的に考えてありえません」

2018年ごろから不適切使用報告、何度も直接注意

   ケロリン桶の不適切利用に関する注意喚起は、「実はこれが初めてではない」と北村さん。同様の事例は2018年ごろから報告されており、これまでに直接注意を行った企業は30社以上、店舗については50店舗以上にのぼるとのこと。

「最初に注意したのは飲食チェーンを展開する企業でしたが、先方ははじめ『なんでやめなきゃいけないの』という態度でした。その後も1、2か月にわたって何度も注意し、いよいよ裁判に持ち込むと警告した段階で、先方もようやく不適切利用をやめました」

   しかし、その後もケロリン桶を食器として使用する飲食店の報告は後を絶たず、今もたびたび目撃情報が挙がっていると北村さん。「いよいよ直接注意して回っていたのでは追い付かない」事態になってきたと考え、今回の注意喚起に至ったと経緯を明かした。

   飲食店側には、実際に健康被害が出てしまう前にやめてほしいと、強く呼び掛けた。

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