2024年 5月 11日 (土)

「体操ニッポン」金メダルの先へ 米田功は若手の育成に挑み続ける

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心から考えたアドバイスを選手に伝えたい

――北京五輪を逃した後に引退され、2012年に自身の体操クラブ「米田功体操クラブ」を設立、13年1月からは「徳洲会体操クラブ」の監督も務めています。指導者として意識されていることは何でしょうか。

米田: 文武両道は大事です。たとえば、東京大学を目指すとすると、目標を設定して、勉強しますよね。スポーツも同じです。
若い頃は能力だけで出来るかもしれません。でも今は、能力だけではトップになれない時代です。体操では、昔では考えられなかったくらいに技が高度になりました。そういった技術を習得するために、指導者の話を理解する、目標を設定してコツコツと練習するなど、「考えること(戦略)」も必要になっていきます。運動能力が高い子ほど技はすぐに出来る。しかし、考えて取り組まないと結果が出ない勉強を苦手とし、手をつけない子もいます。そういう子にこそ、考えることが必要な勉強をさせた方が良いと思っています。
私は徳洲会の創始者である徳田虎雄さんを尊敬しています。「一番心配して努力する人が組織のリーダーだ」という言葉を大事にしています。ですので、選手に適当に声をかけないようにしています。たまたま見てアドバイスするのではなく、選手のことを心から心配して考えたアドバイスを選手に伝えたいと思っています。
例えば徳洲会体操クラブでは、練習以外の過ごし方も大切にしてもらいたいと思い、選手には栄養面を意識してもらいたいと私が監督に就任すると同時に管理栄養士を採用しました。食べものによる体の変化は、ある程度時間がたたなければ実感できませんが、食事を考えることと練習することは同一線上あると思います。強くなるための練習は体育館の中だけではないことを選手には伝えていきたいと考えています。

文:石井紘人(いしい・はやと)
ラジオやテレビでスポーツ解説を行う。主に運動生理学の批評を専門とする。著書に『足指をまげるだけで腰痛は治る』(ぴあ)『足ゆび力』(ガイドワークス)など。
『TokyoNHK2020』サイトでも一年間に渡り、パラリンピックスポーツの取材を行い、「静寂から熱狂そしてリスペクト」などを寄稿。
株式会社ダブルインフィニティ代表取締役でもあり、JFA協力、Jリーグと制作した『審判』、日本サッカー名シーン&ゴール集『Jリーグメモリーズ&アーカイブス』の版元でもある。

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