2024年 4月 19日 (金)

愛知知事リコール不正で『赤毛連盟』連想 シャーロック・ホームズの名作

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   愛知県の大村秀章知事のリコール(解職請求)のために行われた署名活動で、大規模な不正の疑いが浮上し問題になっている。多数のアルバイトが、佐賀市内で署名の書き写し作業をしていたことが報じられると、ツイッターなどで、シャーロック・ホームズの『赤毛連盟』(赤毛組合)を思い出す、という感想があふれた。実際の事件と、ミステリー史上の名作が結びつく異例の展開となっている。

  • シャーロック・ホームズの名作がよみがえる!?
    シャーロック・ホームズの名作がよみがえる!?
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佐賀市内の貸会議室で書き写し作業

   署名運動は2020年8月からおこなわれ、11月に約43万人分の署名が愛知県選挙管理委員会に提出された。リコールに必要な86万人には届かなかった。

   その後、署名の約83%が同一筆跡などで無効の疑いがあることを県選管が公表して事態は急変。21年2月15日、県選管が地方自治法違反容疑で被疑者不詳のまま愛知県警に刑事告発し、刑事事件に発展する可能性が高まっている。

   アルバイトによる代筆の疑いは同16日、中日新聞などが、「署名偽造、バイト動員か 愛知県知事リコール、広告下請け会社が求人」と報道。時給950円で集められた多数のアルバイトが、佐賀市内の貸会議室で署名の書き写し作業をしていたことがわかった。

   このニュースが流れると、ツイッターなどではすぐに、「赤毛連盟」との連想を指摘する声が続出した。

「『赤毛連盟』を思い出したミステリファンは私だけじゃないはず」
「佐賀で名簿書き写す仕事、完全に現代の赤毛連盟」
「赤毛連盟じゃん! と思ったら、同じ方たくさんいらっしゃいますね」
「令和の日本で赤毛連盟を見られるとは!」

「墓穴」を掘った

   『赤毛連盟』はコナン・ドイルのホームズ・シリーズの代表作として知られている。「赤毛連盟」という団体が、簡単な仕事をやってくれる人を募集。質屋の主人が応募して採用される。仕事は「大英百科事典の書写」だった・・・。実はそれが、大きな犯罪につながることを、主人は全く知らない、というストーリーだ。

   2月20日の朝日新聞「天声人語」も、同じく『赤毛連盟』との類似を指摘。「名探偵ホームズに奇妙な依頼が持ち込まれた・・・コナン・ドイル著『赤毛組合』は、書き写しという短期アルバイトの闇を描く」という書き出しだ。「小説でホームズは、風変わりなアルバイトの裏に隠された巨大犯罪をたちどころに見抜いた。怪しい署名簿にはどんな企てがあったのか」と締めくくっている。

   『赤毛連盟』のバイトに隠されていた巨大犯罪は、銀行強盗だった。主人が書写のアルバイトで出かけて留守の間に、犯人らは質屋の地下に穴を掘り、隣にある銀行までのトンネルを作って金庫破りをする段取りだった。そのストーリーを知っているネットユーザーからは、「令和の赤毛連盟が掘っていたのは墓穴」というオチも投稿されている。

   『赤毛連盟』については、『名探偵ホームズ(1)赤毛連盟』(ポプラ社)など多数の邦訳が出ている。

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