海上自衛隊の公式サイトでは給養員(調理を専門とする隊員)協力のもと、「艦めし」として料理のレシピを公開している。同隊は毎週金曜日にカレーを食べる習慣で知られるが、公式サイトによると、年間約45トン、1食20グラムとすると年間約225万食のカレールーが消費されているという。そんな海自のカレーだが、レシピを探していくと、なんと米をコーヒーで炊いたカレーライスが紹介されている。海艇「ちちじま」の「牛すじカレーとコーヒーライス」だ。本当に「ちちじま」で食べられているのかはわからないが、どんな味に仕上がるのか。じゃがいもは素揚げにするレシピは4人前だが、材料の種類は多い。火加減や加熱時間などはほとんど書かれていないため、自分の判断で調理していく。デミグラスにはちみつ、チリソースと材料は多い白米500グラムインスタントコーヒー10g(A)ガラムマサラ大さじ2杯(A)カレーパウダ大さじ2杯(A)サラダ油適量牛すじ500グラム水2リットルにんじん1本玉ねぎ2玉じゃがいも2個バター20グラム赤ワイン適量カレールー(固形)200グラム(B)デミグラスソース大さじ3杯(B)ホールトマト大さじ3杯(B)はちみつ大さじ1杯(B)チリソース大さじ1杯(B)粉チーズ小さじ2杯まず米を研ぎ、水を600ミリリットル入れる。そこにインスタントコーヒーを投入し、炊飯器にかける。30分ほどで強いコーヒー臭がキッチンに充満してきた。「コーヒーライス」は本当にカレーと合うのか、不安にさせられる。野菜と牛すじは食べやすい大きさにカット。牛すじはこの段階から弱火で煮込む。レシピによると、じゃがいもはなんと素揚げにするという。これが自衛隊流なのだろうか。今回は170度のサラダ油で5分揚げた。ルーとは別に用意したカレー粉とガラムマサラ(ミックススパイス)は炒め、サラダ油約20ミリリットルと混ぜてドロドロにする。カレー粉とガラムマサラを合わせた。これは最後に入れる玉ねぎはバターと共に中火で炒める。5分ほどしたところで赤ワインを加え、さらに5分加熱した。牛すじは1時間30分煮込んだところで取り出し、残った出汁にじゃがいも・にんじん・玉ねぎを投下。15分弱火にかけた後、カレールーと(B)の調味料全てを加え、また5分煮込む。喫茶店のような味に最後に牛すじと、油と混ぜた(A)を加えて完成。炊飯器を開けると、真っ茶色の米が出迎えてくれた。この段階ではあまり食欲はしない。カレーと共に盛り付け、8分沸騰させて作った半熟卵も加えた。炊飯器を開くと茶色いライスがデミグラスとトマト、そして牛すじの出汁が効いているのか、ルーはビーフシチューにも似た洋風で奥深い味わいだ。また固形ルーとは別のスパイスを最後に加えているため、香り高く仕上がっている。茶色に茶色をかけ合わせたカレー何より驚いたのはコーヒーライスの出来栄えだ。苦味はほとんどなく、においもほのかにする程度。付け合わせのライスとして違和感がなく、ささやかな香りが洋風カレーを一層大人びた印象にさせる。固形ルーに色々と足したことで、酸味と甘味、そしてスパイスの香りが強い。「家庭のいつものカレー」ではなく、「喫茶店のカレー」を連想する一皿だ。「大湊基地業務隊」のレシピという「煮りんご寒天よせ」も作った。りんご200グラムと砂糖30グラムを800ミリリットルの水で20分茹で、りんごを取り出す。残った汁に粉寒天4グラムを混ぜ入れ、冷蔵庫で冷やす。最後にりんごのみじん切りを散らしてできあがりだ。カレーを作る合間に仕込める、シンプルなデザートだった。カレーのデザートにちょうどいい甘さ
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