電車の冷房「ぬるい」「冷えすぎ」 温度は誰が決める?乗客は調節できない?

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   東京都内では、日中の気温が25度を超える日も出るようになり、暑くなってきた。ところで、通勤電車の冷房はいつからスタートするのか、疑問に感じたことはあるだろうか。

   どのような基準で車両の冷房が「オン」になるのか、また誰が設定するのか。首都圏を走る鉄道3社に聞いた。

  • 電車の空調は快適であってほしい
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小田急では「全自動モード」も

   東京メトロ広報によると、冷房の時期に制限はなく、5月でも使用され得る。 ある程度寒い時期でも、状況によって冷房を使用する可能性はある。設定温度は通常26度、弱冷房車は28度になるように、その日の外気温度・車内温度・湿度・混雑状況等を考慮しつつ、乗務員が空調を操作して使用しているとの話だ。

   乗客が空調を調節したいと感じた場合、乗務員へのリクエストは可能か。聞くと、人により体感温度に差があるため、全員が満足できるような空調の操作は困難だという。広報は、気温などを加味し、「できる限り快適な車内空間の提供に努めさせていただいております」と説明した。

   小田急電鉄広報も、冷房は通年使用可能だと話す。天候や乗車率といった状況に応じて、車掌の判断で使用するが、車型によっては「全自動モード」がある。この使用時は、車掌が操作しない場合もある。

   設定温度は車型によって異なるが、26度を基準としており、弱冷房車は28度だ。これは車掌の判断で変更する場合がある。乗客から温度について要望があったら「可能な限り調整」するが、乗客ごとに快適な温度は異なるため、希望に添えない場合もある。

「強」冷房車のリクエストあるか

   JR東日本広報によると、空調装置は一年を通して運転。冬でも、車内の混雑の度合いが強い場合などに冷房がかかることがある。

   首都圏の多くの車両や、地方の新型の車両については、自動制御で空調を操作している。自動制御時には外気温や室内の温度、乗車率、湿度を考慮して調整しているとのことだ。自動制御しない車両は、乗務員が車内の室内の温度を確認し、冷暖房を操作する。 設定温度は車種や線区ごとに異なる。

   ところで、「弱冷房車」は存在するが、「強冷房車」を作ってほしいという要望はないのか。取材に対しJR東も東京メトロも「ある」とし、小田急電鉄はごくまれにこうした意見を寄せられると明かした。

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