豪雨またも列島飲み込む コロナが追い打ち「令和の災害」どう支援【防災の日】

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「人手が必要なのに足りない」

大町町の浸水による被害の様子(写真提供:ピースボート災害支援センター)
大町町の浸水による被害の様子(写真提供:ピースボート災害支援センター)

   従来は、家財の運びだしや壁・床はがししたうえでの家屋の清掃は、外部からボランティアを募った。だが現在は新型コロナウイルスが妨げになっている。2020年7月の熊本豪雨災害でも、ボランティアは県内に限られた。PBV事務局長の上島安裕さんは、「人手が必要なのに足りない。大町町の人も『助けてもらえるとありがたいが』と、もどかしい様子です」と明かした。

   PBVは昨夏の球磨村での支援活動で、感染対策を徹底したうえで現地入り。避難所運営も、事前に策定したガイドラインに沿ってコロナを防いだ。その経験が、大町町での活動に生かされている。佐賀県もNPOの受け入れについて、「ルールを守ってくれる団体はウェルカムと明確に言ってくれている」(上島さん)ため、連携が取りやすかった。専門知識を持ったスタッフを現地に送り、地域住民と交流しやすい公民館を拠点に、行政が着手しにくい細かな単位での食事の配膳、家屋の清掃といった活動を行う。半面、ボランティアの確保はコロナが収束しない今、課題として残ったままだ。

   現状最も効果的な支援は、寄付だろう。「今回は義援金も少ないので、自治体に対する寄付でもよいと思います。いろいろなNPOの支援活動を見ていただき、寄付いただいたお金がモノやサービスとなって被災者に届きます」と上島さん。

   一例だが以下のURLから、PBVの大町町での活動を支える寄付ができる。

https://pbv.or.jp/donate/2021_08gouu
https://readyfor.jp/projects/pbv_08gouu

   もうひとつ大切なのは、関心を持ち続けることだ。辛嶋さんは大町町に入る前、熱海市の土石流災害で支援にあたっていた。「マスコミ報道はほぼなくなりました。でも今も行方不明者が1人います。報道がなければ皆さんに情報が伝わらず、支援には到底つながりません」。

   近年、夏が来れば起きる豪雨災害は甚大かつ広域になっている。9月以降も、2019年の台風15号や19号のように当面油断はできない。自然災害はいつ、自分の身に降りかかってもおかしくない。身の回りの災害リスクを知っておくのと同時に、不幸にも被災した人に手を差し伸べる気持ちを持ちたい。(J-CASTトレンド 荻 仁)

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