2024年 4月 19日 (金)

マラソン今や高額賞金レース 「名古屋ウィメンズ」優勝で世界一の報酬

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   日本国内のマラソンレースを、立て続けに世界のトップ選手が走った。2022年3月6日の「東京マラソン」と13日の「名古屋ウィメンズマラソン」だ。どちらも海外からの招待選手が桁違いの強さで圧勝した。両レースで有力な海外勢が多数参加した背景には、「高額賞金レース」としての魅力もあったようだ。

  • 「高額賞金レース」としての魅力も
    「高額賞金レース」としての魅力も
  • 「高額賞金レース」としての魅力も

世界とは3分から5分の差

   東京マラソンは男女混合レース。男子は、世界記録保持者で、五輪2連覇のエリウド・キプチョゲ(ケニア)が2時間2分40秒の大会新記録で優勝。女子も、世界記録保持者で東京五輪銀メダルのブリジット・コスゲイ(ケニア)が2時間16分2秒の大会新で優勝した。

   男子は1~3位、女子は1~5位が全員外国選手。上位を独占する形となった。

   日本勢は、日本記録保持者の鈴木健吾(富士通)が健闘し、2時間5分28秒の日本歴代2位の好記録で4位に入った。女子は、東京五輪で8位入賞の一山麻緒(ワコール)が2時間21分2秒で6位に入ったのが最高だった。

   名古屋ウィメンズマラソンは、世界歴代4位の記録を持つルース・チェプンゲティッチ(ケニア)が2時間17分18秒で優勝。2位には、世界歴代8位のロナチェムタイ・サルペーター(イスラエル)が入った。日本人トップは、安藤友香(ワコール)選手。2時間22分22秒で3位だった。

   日本の有力選手が出場した両マラソンだったが、世界のトップ級とは男子で約3分、女子は約5分の差がついた。とりわけ東京マラソンは、スタートして300メートルも過ぎないうちに、外国人選手だけのトップ集団が形成されるという異様なレース展開だった。

格付けにふさわしい賞金額

   両マラソンに世界のトップ級が集まったのはなぜなのか。日刊スポーツによると、今回の名古屋ウィメンズの優勝賞金は25万ドル(約2875万円)。これまで世界最高とされてきたドバイマラソン(20万ドル=約2300万円)を上回った。

   昨年の優勝賞金は非公開だったが、関係者によると約300万円。約10倍増になった。大会主催者は「世界でもトップクラスの女性ランナーが集まり、より高いレベルの大会になるよう、そして女性アスリートの活躍を応援したいという思いで世界最高額の優勝賞金としました」と説明したという。

   同紙によると、名古屋ウィメンズは世界陸連が定める最高位の「エリートプラチナラベル」。同ランクは、東京マラソンを含めて世界で12レースしかなく、女子単独のレースは名古屋だけ。格付けにふさわしい最高の報酬を準備したという。

   今回優勝したチェプンゲティッチ選手はすでに、19年のドバイマラソンで優勝している。賞金金額で世界1位と2位のマラソンを制覇したことになる。

   ちなみに東京マラソンの優勝賞金1100万円とされている。今回、名古屋で2位になったサルペーター選手は20年の東京マラソンの優勝者だ。

「招待費」も多額

   世界の有名なマラソンは今や高額の賞金レースとなっている。大会を盛り上げるために有力選手は引っ張りだこ。他のスポーツと異なり、マラソンは1人の選手が1年に何回も走ることができないことも一因だ。招待される選手にとっては「高額賞金」が大きな魅力になる。

   日刊ゲンダイによると、東京で優勝したキプチョゲ選手は優勝賞金1100万円と大会記録の更新による300万円を手にした。自身の持つ世界記録を上回ることができていたら、さらに3000万円もゲットできたという。

   同紙は、「しかし、世界最速ランナーの口座に振り込まれる金額は前記の1400万円だけではない」と見る。「招待費」も多額だというのだ。

「男子に限れば、今年は外国人8人、国内選手9人の招待選手がエントリーしていた。招待費の予算は2億円。記録も実績も世界トップのキプチョゲには8000万円から1億円のアピアランスマネー(招待料)を払っているはずです。世界記録更新の3000万円は大きなモチベーションになっていただろうし、契約メーカーからも数千万円のボーナスが出たはず」

   そんな大会関係者の声を紹介している。

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