2024年 4月 16日 (火)

「自転車保険」東京で義務化も未加入4割 条例違反なのに許されるのか

全国の工務店を掲載し、最も多くの地域密着型工務店を紹介しています

   東京都で自転車を利用する人は、いわゆる自転車保険への加入が条例で義務付けられている。自転車利用時の事故による損害に備え、保険や共済に入らなければならない。2022年5月9日の都発表によると、こうした保険への加入率は自転車を利用する都民のうち62.8%だ。

   調査は20歳以上の自転車利用者が対象で、有効回答数は1004件(2月15日~3月3日に実施)だ。義務化は2019年4月に施行された。都の19年度調査では46.6%が加入だったが、20年度では60.4%と16ポイントの伸びを見せた。しかし21年度(冒頭発表)では62.8%で、2.4ポイント増に留まる。まだ4割近い自転車ユーザーが未加入なのだ。

  • 自転車を利用する場合、東京都では2019年4月から保険加入が義務に(写真と本文は関係ありません)
    自転車を利用する場合、東京都では2019年4月から保険加入が義務に(写真と本文は関係ありません)
  • 自転車を利用する場合、東京都では2019年4月から保険加入が義務に(写真と本文は関係ありません)

罰則規定はあるの?

   未加入による罰則はないのか。J-CASTトレンドは、東京都の「生活文化スポーツ局都民安全推進部総合推進課」に取材した。未加入での自転車の利用は条例違反にはあたるものの、ペナルティーは設けられていないという。「他の都道府県の状況も参考にしつつ、罰則を設けての対応までは考えていない」との説明だ。

   未加入の理由は、さまざまだ。保険相談サービスを提供する保険マンモス(東京都港区)が22年4月25日に発表したアンケート結果によると、未加入者(有効回答数120件)のうち43%が「どの自転車保険に加入して良いか分からない」、40%が「自転車の利用頻度が低いから」と答えたという。ほかに「加入する必要を感じない」(26%)、手続きが面倒(22%)、保険料が高い(19%)と続いた(複数回答)。

   東京都に住む10代女性Aさんに取材した。以前は自転車を通学に使っていたが、現在は日常的には乗っていない。「保険はおそらく、もう切れています」。

   以前は両親が代わりに保険契約をしたが、自分ではどの保険に加入したらいいかわからないうえ、乗る頻度が減ったことが更新をしない理由だという。また「そもそも加入が義務だと知りませんでした」と続けた。

姉妹サイト

注目情報

PR
追悼
J-CASTニュースをフォローして
最新情報をチェック
電子書籍 フジ三太郎とサトウサンペイ 好評発売中
カス丸

ジェイキャストのマスコットキャラクター

情報を活かす・問題を解き明かす・読者を動かすの3つの「かす」が由来。企業のPRやニュースの取材・編集を行っている。出張取材依頼、大歓迎!