スマートフォン(スマホ)の機種変更が、メタバース(仮想空間)上で携帯ショップに相談できるという。「場所」は、ソフトバンクが運営するバーチャル携帯キャリアショップ「ソフトバンクショップinZEPETO」だ。アジア最大規模のメタバースプラットフォーム「ZEPETO(ゼペット)」内で展開されている同ショップを、VR記者カスマルが取材した。クルーアバターが接客「ソフトバンクショップinZEPETO」は、2022年6月23日にオープンした。スマホ向けのZEPETOアプリから入れる。ZEPETO標準のアバターから、好みのものを1つ選択し入場する。ソフトバンクショップのワールドに入ると、同社サービス企画本部 メタバース・NFT部の土屋茉由さんが出迎えてくれた。左が土屋さん、右がカスマルの今回のアバターだ(c)NAVERZ土屋さんによると、現実の店舗やオンラインショップに加え、「時代に合わせたサポート体制」を構築したいという思いから今回バーチャルショップ開店に至ったという。現実のショップのスタッフが、「ソフトバンクショップinZEPETO」公式クルーとして接客。対応時間は12時~19時だ。メタバース上の携帯ショップとして、クルーアバターが実際に接客する形式のものは同店が日本初との話だ。「すべて完結」まだできないがメタバース上でのショップ運営は、「お客様をどこまでサポートできるか」の追求に苦労しているようだ。現実の店舗なら、相談内容を受けて、実際に携帯電話やアクセサリーの購入まで手伝える。ただ現状、メタバース環境上では客との契約情報のやり取りまで行うのは難しい。ZEPETO内ショップに来た客はクルーからの案内を受けた後、ワールド内に掲出のポスターをタップする。するとソフトバンクのオンラインショップに誘導する画面が出てくる。最終的にはウェブブラウザでショップを開き、そこで商品を購入する流れとなっている。今はこのように案内・相談から実際の商品購入まで、全てZEPETO内で完結するわけではない。ユーザーの声も聴きながら、どのような接客の形が最適かを考えていくとのことだ。ZEPETO内ショップの見どころを、土屋さんが2つ示した。ひとつは、公式クルーアバターとの会話を気軽に楽しめる点。もうひとつは「エンタメ要素」だ。店内にはソフトバンクのキャラクターと撮影できるフォトゾーンがある。また、ZEPETOアプリには友達のアバターと動画を撮れる「ビデオブース」機能が備わっている。そこでは、ソフトバンクとコラボしたアイテムを用意。CMキャラクター「お父さん」と一緒に撮影ができる。「ビデオブース」でのコラボアイテムも見どころとのこと(c)NAVERZ実店舗での応対と同じ感覚せっかくなので、「ソフトバンクショップinZEPETO」公式クルーの接客を実際に体験しよう。現れたのは、男性の見た目をしたクルーだ。アバターから携帯電話の案内を受けるのは初めてで、接客を受けるカスマルの方が緊張している。「ソフトバンクショップinZEPETO」公式クルー (c)NAVERZカスマル「あまりスマートフォンに高い機能は求めていないのですが、iPhoneが欲しいです。おすすめの機種ありますか」クルー「はい!そこまで多くの機能を求められていなくてiPhoneをご希望ということですね?『iPhoneSE』がおすすめです。チップセットは現行の『iPhone13』等々と同じ性能で、なおかつ(『13』の)約半額ですので、金額を抑えたい人には『iPhoneSE』の第三世代が人気でございます」あ、携帯ショップで接客されている感じと同じだ。現実の店舗さながらの、流れるような説明に思わず感心する。音声だけでなく文字によるチャットにも対応しており、普段は文面での接客が多いという。どちらにするかはユーザーの希望次第だ。意外とカジュアルに話す客カスマル「アバターでの接客は、大変ですか」クルー「操作に慣れるまでは大変です。一方、実際に顔を合わせての接客だと、お客様も気を使って『こんなこと聞いたらおかしいのかな』と質問を避けることがあります。メタバース上だと、意外とカジュアルに話していただける。その点ではメリットが大きいです」なるほど、現実のショップよりもメタバース上の方が質問しやすいユーザーはいるようだ。新機種に関する相談、次いでプランの料金に関する質問が多い印象とのこと。公式クルーがいる「ルーム」内には、通常1人を配置。ただ客が多い場合には、2人に増やす場合もある。アバターは男性版・女性版の2種類が存在する。どちらも黒い制服を着ており、ぱっと見でクルーだとわかりやすい。カスマル「白いラインの入った、その黒いポロシャツですね」クルー「お客様からよく『欲しい』といわれます」たしかにちょっと着てみたいかも...。最後にフォトスポットで、クルーと記念撮影タイム。ソフトバンクのキャラクター「お父さん」と、ワイモバイルのキャラクター「ふてにゃん」のPOPもある。今後、こうしたVR携帯ショップが増えていくかもしれない。フォトスポットでクルーと記念撮影 (c)NAVERZ【J子が行く】J-CASTトレンド記者「J子」とその同僚たちが、体を張って「やってみた、食べてみた、行ってみた」をリポートします。
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