【作リエイターズアトリエ(通称「作リエ」)】テレビアニメ「ポプテピピック」のゲームパートを描き、映像制作やイベント主催など、フリーランスでマルチに活躍する山下諒さん。隔週水曜夜、各分野で活躍中のゲストクリエイターや美大生を招き、山下さんがMCとなって、「創作」をテーマに、ツイッターの「スペース」や「オンラインセミナー」で語らう企画が「作リエ」だ。連載では、スペースで出た話題から、エッセンスを抽出してお届けする。未来のゲストは、今この記事を読んでいるあなたかも?第28回のゲストは、ラジオDJ、Voicyパーソナリティ、経済ニュースキャスターと多数の肩書きを持つ、DJNobbyさん。テーマは「ラジオDJが披露『人の魅力を引き出すトーク術』 作リエMCを乗っ取って実演」だ。スペースアーカイブはこちらから。「相手に不安感を与えて」話を引き出す?「どうもこんばんは、よろしくお願いします」。出だしの一言だけで、山下さんとリスナーの心をさらりと掴んだDJNobbyさん。高校1年生(16歳)の時にラジオDJの世界へ飛び込み、キャリア26年目。数えきれないほどの対談経験を持つ「しゃべりのプロ」だ。幼い頃からラジオを聞くのが大好きで、「本業としてアナウンサーになりたかった」。当時はフリーランスでやっていく考えはなく、企業への所属を目指していたが、全て落ちてしまい、上京して銀行に就職。金融業に従事しながらも、「DJNobby名義」でラジオDJやナレーター、司会者としても活動を続けてきた。乗っ取りタイムは台本なし、事前打ち合わせなし......DJNobbyさんの手腕やいかに当時は強がって言えなかった、お金の話DJNobbyさんは40歳でフリーになり、今は「複業」をしている。ラジオDJは長らく趣味としてやってきたため、時間も金もかけたそう。並々ならぬ情熱が伝わるエピソードを一つ、披露してくれた。30歳から始めた、ミュージシャンを招く番組「DJNobby'sTOKYOLIVE」についてだ。普通にやっていては誰も認めてくれないだろう、と思ったDJNobbyさんは、コロナ禍前まで年に1度のペースで、「有名ライブハウスやホールを貸し切り、番組に出演したインディーズミュージシャンたちをステージに上げる」取り組みを続けていた。ただ、そうした場所を満席にするのは難しく、満席になったとしても採算が取れない価格設定にしていたため、「当時は強がって言っていなかったんですけど、差額はほぼ自分でかぶっていた(笑)」そう。「今から数えたら恐ろしいくらいの金額になるでしょうが...ある程度は投資という感じでやらないと、仕事としてかえってくることもなかったのかなと、今になって思います」すごい覚悟だ、と山下さんは驚いたが、DJNobbyさんは「自分では全然そう思っていなかった」と語り、温度差の面白さに触れた。夢中に勝る努力はないようだ。
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