「恋人に本命彼女がいましたよ私はただの女友達」日常での失敗談や、ちょっと切ない「水に流したい話」。それらを短歌(57577)にした作品を募集し、腸活プロデューサー・マルチクリエイターの長瀬みなみさんと、VR記者カスマルが詠みあげる「全部水にナガセ会」。第2回は2023年12月18日に実施した。ジェイ・キャストの常設メタバース空間「バーチャ場」で行われた歌会の模様を、YouTubeで配信した。J-CASTトレンドのXアカウント「質問箱」に応募があった短歌12句を、匿名で紹介する。三部作が投じられたり、作者の健康が心配される「問題作」が登場したりするなか、長瀬さんが「最も水に流してあげたい」と感じる作品に贈られる「ナガセ賞」に選ばれたのは――。今日こそは「告白」を......でも■投稿作品紹介(全て匿名)PM12:00深夜12時と思い込みZoom会議に参加者一人忘れ物取りに戻ってきたのにな何忘れたかそれも忘れて佇んだ父さんのいびきうるさく眠れない工事現場で寝ているみたい父さんのいびき騒音眠れないノイズキャンセル買ったが負ける父さんのいびきによって不眠症早く静かに寝てほしいです歯みがき粉つけたつもりが洗顔料やべっあれでも意外にウマい今日こそは告白するぞと思っても勇気が出ずに見送る背中深刻な恋愛相談受けたのに我慢できずに爆音おなら絞ってもなかなか出ない調味料フタを開けたら中蓋ついてた「コロナ禍」の読みは知ってる「コロナか」だ書きは間違えずっと「コロナ渦」4万のイヤホン買って嬉しくて外出したら秒でなくした改札が何故か通れず手元見るタッチしてたの社のカードキー歌会では上記作品を一句ずつ詠みあげ、作品が生まれた背景に思いを馳せると共に、「水に流して」いった。「父さんのいびき」から始まる三部作は、作者の苦悩や奔走ぶりが伝わり、長瀬さんが「父さん」に通院を勧める一幕も。「告白したいのにできない」もどかしい一句に対しては、しみじみと聴き入った後で「もやもやしている状況が長く続くことが耐えられない」と一言。告白した結果、もし相手との関係が気まずくなっても、それはそれで「新しい展開」だと認識するそうだ。大爆笑必至の恋愛観トークは動画アーカイブにて。そして第二回の「ナガセ賞」に選ばれたのは、この一句だ。歯みがき粉つけたつもりが洗顔料やべっあれでも意外にウマい選定理由:三行目の「やべっあれでも」に注目。短歌というルールの中で最大限「遊んでいる」。間違ったものを口に入れてしまったなと気づいてから、「ウマい」という境地にたどり着くまでの一瞬が、きれいに表現されている。また「意外にウマい」が心配すぎる。決して食べずに、よく口をゆすいでほしい。第三回「全部水にナガセ会」は、2024年1月に実施予定。今回と同様、J-CASTトレンドXアカウントの「質問箱」にて作品を募集する。
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