「1人の時間」と「わいわい」...「グラデーションで使っていただける施設を」
コリビング賃貸住宅「HAUN」ブランドでは、24年3月に「HAUN田端」がオープン。「HAUN尾久」が25年8月にオープンし、「HAUN蔵前」はそれに続く3番目となる。今後、26年にも3棟、27年に2棟の「HAUN」ブランドのマンションが開業予定だ。
社長の吉嶋氏は、日本の20代から30代の単身者向けの住まいについて「選択肢が非常に限られている」と感じ、「違う選択肢を作っていきたい」との思いで「HAUN」ブランドを手掛けたと明かした。
「HAUN」のコンセプトは、「程よい距離感」と「自然と触れ合えるような空間」だという。
このうち「程よい距離感」について、吉嶋氏は、「(大勢で過ごす時間と1人の時間の)中間の時間の過ごし方がすごく大事じゃないかと思っております。ようは、1人で本を読んだり仕事に集中したりしているけれど、周りに誰か......名前は知らないかもしれないけど、誰かいるよねという、そういうスペースが重要」と話した。
「シェアハウスというと、みんなで集まって大画面でサッカー観戦をして、ビール飲んでワイワイ騒ぐみたいなイメージあると思うんですけど。もちろんそういう使い方もできます」としつつ、「入居者さんが1人でいたい時も対応できるし、みんなでも騒げるしという、グラデーションで使っていただける施設を作っていきたい」と説明した。
プロジェクト責任者のマーケティング・マネージャー清水彩加さんは、「HAUN」を「シャイな人のためのシェアハウス」と表現する。
現在満室だという「HAUN田端」で入居者にヒアリングをすると、「シャイなんだけど、でも人懐っこい方々が多いなという印象」を受けるという。
「人と話せる時は話したいし、好奇心旺盛だけど、自分からみんなで戯れるのはあんまり得意じゃないという人は案外たくさんいらっしゃって、そういう方々にとても心地よさを与えられているのではないかなと感じます」
個人での契約のほか、法人での契約もあるという。また、2拠点生活の人にも勧めていきたいとした。