国内最大級のオーディオとホームシアターの祭典「OTOTEN」。2026年も6月19日から3日間、東京国際フォーラムで開催される。昨年開催の「OTOTEN2025」には、前年比140%増の8650人もの来場者が訪れるほどの大盛況。そこで今年は昨年より開催日を1日増やして実施する。
さて今年のOTOTENはどんな内容になるのか。4月13日、主催する一般社団法人日本オーディオ協会が記者発表会を行い、「OTOTEN2026」の見どころなどが紹介された。
情報の処理はAIに任せることができても、感動の領域は譲れない
まず日本オーディオ協会・小川理子会長は、「AIと音楽」に現状について言及した。
「AIが音楽を作り、AIが音を整える。そんなことがいとも簡単にできるようになりました」
「音楽は効率よく消費される対象になっています」
と語った上で、こう問いかけた。
「効率優先の中で、私たちは日常、感動に心震えるという体験、人が生きる力を得るパワーのある体験を、一体どれぐらいできているのでしょうか。私たちは、そんなかけがえのない体験価値を、今この時代だからこそ作り出すことのできる最高の音楽体験としてお届けしたい」
その上で、オーディオの役割について次のように語った。
「音楽とは、アーティストが一つひとつの音に人生をかけて絞り出したエネルギーであり、そしてエンジニアがさらにきめ細やかに聴く人の状況をイメージしながら制作・調整に魂を削った執念です。情報の処理はAIに任せることができても、感動の領域は譲れないと思っています。オーディオ製品も単なる装置ではありません。私たちは、音を伝えて音を聞き、音を感じ、心に届ける。人にしか享受できない本物の感動を取り戻さなければならないのです」
さて、「OTOTEN2026」である。振り返ると、ここ数年のOTOTENは若い世代へのアプローチを試みてきた。たとえば「ホロライブ」所属のVTuber「AZKi」さんの公式アンバサダー起用である。それが実って、2024年には34%だった39歳以下の割合が、2025年には43%に増加。OTOTEN2023では21%だったことを考えると、ここ2年で倍増したのだ。
今年は若者に加えて、女性へのアプローチをしようとしている。今年は幅広い層の来場者にアピールするためにも、人気声優の安野希世乃さんを公式アンバサダーに迎えた。OTOTENではトークショーも予定されているという。記者発表会当日に行われた小川会長との対談で安野さんは、トークショーへの意気込みを語った。
「声優としてのマイクへの向き合い方や、アーティストとして音を表現するときにどんな工夫をしているのかなどをお話ししたいですね。また出展社さんの最新技術について、具体的な話を引き出したいと思っております」