あなたの「結婚物語」マンガにします!

   出会い、告白、そして、別れの危機を乗り越えてプロポーズへ――。大切な人と「結婚」にいたるまでの思い出は誰にとっても固有で、かけがえのないもの。そんな人それぞれの「結婚物語」に着目し、マンガ化するというサービスがスタートした。

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結婚披露宴の新しい「演出アイテム」に


「サクラコミックス」作品見本

   夫婦やカップルのエピソードをオリジナルコミックに仕上げるサービス「サクラコミックス」を始めたのは、システム開発などを手がけるサクラキューブ。2008年7月14日にスタートしたこのサービスの主なターゲットは新郎新婦で、結婚披露宴の新たな演出アイテムとして、「結婚物語マンガ」を活用してもらいたいと考えている。

   希望者はまず、サクラコミックスのホームページから申し込みを行い、会社から送られてくる漫画家のサンプル原稿を元に好みの画風を選ぶ。次に、会社側が「出会い」や「プロポーズ」といった節目となる項目のエピソードをヒアリング。その後、依頼者の写真をもとに漫画家が作画していく。

「製作中は訂正・追加の依頼が2回まで可能です。マンガ原稿の最終版を確認していただいたうえで、印刷・製本されます。最初の申し込みから1ヶ月程度で自宅に納品することができます」(サクラキューブ)

   マンガのページ数は2ページからで、16ページのミニブック形式にすることもできる。値段は、2ページのリーフレット形式ならば、100部パックで2万9800円。そのほかの値段はページ数や印刷部数によって異なるが、最高クラスの16ページカラーでも100部で約30万円。比較的リーズナブルといえそうだ。

新サービスのきっかけは「ギャル曽根」だった


ミニブックは親族・友人へのプレゼントにもなる

   カップルの結婚エピソードを活かしたサービスとしては、これまでにもプロフィールビデオやブライダル新聞などが存在したが、出会いから始まる一連の物語を「マンガ化する」という発想は斬新だ。その誕生背景には、大食いタレントのギャル曽根さんが絡んでいるのだという。企画を担当したサクラキューブの西本闘志也さんは次のように明かす。

「ある時、私と社長が一緒にテレビを見ていると、ギャル曽根さんがテレビに出ていたんですね。そのとき、社長が『彼女の誕生背景をマンガ化したら面白いのでは』とひらめいたんです」

   タレントとコラボしたマンガ作品を制作できないか――。西本さんは同社の鳥海忠社長とともに奮闘したが、企画の実現は難しかった。そこで、社長が発想転換して目を向けたのが「結婚式」だった。

「私自身も何度か結婚式に出席した経験がありますが、プロフィールなんかによる新郎新婦のなれそめ紹介って、結構ありきたりのものになってしまっていますよね。社長自身も自分の結婚式に対してそんな後悔があり、『来場者がより楽しめる企画はないか』ということで考え出されたのが今回の案でした」

隠れ目的は「マンガ家の才能発掘」


最終ページは額に入れて納品されるサービスも。結婚式の日付入だ

   今回の企画には、鳥海社長や西本さん自身が無類のマンガ好きであることも大いに関係している。「結婚物語」の表現手段がマンガとなったのは、世界に誇れる日本のマンガを積極的に活用していこうという意図もある。

   「サクラコミックス」のスタートにあたり、同社は協力してくれる漫画家を募り、約50人の中からアダルト向けでないことや画風がかぶらないことなどを条件に10人とパートナー契約を結んだ。

   「せっかくデビューしても思うように才能を発揮できず、埋もれている漫画家さんって世にたくさんいますよね。そんな方々に仕事の機会を与えたい、という気持ちも強いです」  まだ始まったばかりの「結婚物語マンガ化サービス」だが、注文依頼は早くも相次いでいるという。

   別れの危機のようなひと波乱も、現在を形作る大切なエピソードに変えてくれるのが物語の力。これから結婚式を控えている人はぜひ検討してみてはいかがだろうか。

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