柳井正が認めた「超才能」 佐藤可士和のクリエイティブ哲学


『1冊まるごと佐藤可士和 2000-2010』

   阪急コミュニケーションズが2010年7月7日に「ペンブックス」から出した新刊本『1冊まるごと佐藤可士和 2000-2010』(編・ペン編集部)の評判がいい。

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   日本を代表するクリエイターとなった佐藤可士和氏。いまやその活躍フィールドは企業広告だけにとどまらず、プロダクト・デザインや教育機関、地域産業にまで広がりを見せている。同書は、ユニクロや国立新美術館などの一大プロジェクトから伊丹米などの意外な仕事、村上隆との知られざるコラボまで、この10年の佐藤可士和作品を網羅した新装版で、クリエイティブ哲学に迫る章は必見だ。

   「柳井(正、ファーストリテイリング代表取締役会長兼社長)さんに自分の潜在能力を引き出してもらった。いまユニクロでやっていることは、まさに概念を作る仕事」と語る佐藤氏にとって、ユニクロとの出合いは、自らを新たな高みへと導かせるものだった。そのユニクロを率いる柳井氏との巻頭対談の中で佐藤氏はこう話している。

「日本ではよく、マイナスを埋めようとするけれど、ブランディングのダイナミズムは、プラスを伸ばすことで、マイナスを感じさせないところ」

   そして佐藤氏のクリエイティブ語録には次のような言葉がある。

「プレゼンの際、どんな質問がきても、答えられる自信がある。いつもトレーニングをしているから。1000通りの答えを常に用意している」
「アイデアが出なくなる恐怖が、いつもあった。この2~3年、その恐怖がなくなった。いまは衰える気がしない」

   45歳、これからまだ幾つも大仕事をやりそうだ。

   A5判並製/200ページ(オールカラー)。定価1785円。

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