ペットも高齢化で犬猫3割が10歳以上 獣医に舞い込む電話相談の高度な中身

   リーダーズノート出版は2012年2月3日、エッセイ集『アニクリ24物語 犬猫電話相談室』(著・三宅亜希、192ページ、定価1050円)を発売した。

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頼れる獣医さんはいますか?


『アニクリ24物語 犬猫電話相談室』

   日本ペットフード協会の調査によると、2011年の犬と猫の飼育頭数合計は2147万頭。初めて調査結果を発表した1994年と比べ4割増加しており、「高齢化」も進む。犬では55.3%、猫では47.4%が人でいうところのシニア世代にあたる7歳以上で、老齢とされる10歳以上も、犬が29.3%、猫は31%という高い数字だ。ペット医療の需要も増えているが、動物病院は都市部に集中しており、大切な「家族」のイザという時に、適切な治療を受けることのできない地域が多く存在する。

   そんな中、本著の舞台である「アニクリ24」が日本で初めてスタートしたペット医療電話相談は、手軽さの面でも価格の面でも画期的な取り組みといえる。1分ごとに210円の相談料金で、常駐している獣医師が夜間も対応してくれるというものだ。

しつけから難病の相談まで

   「アニクリ24」の医院長で獣医師の三宅亜希さんは前述の著書の中で、日々対応しているさまざまな電話相談の内容を、情感豊かに書き下ろしている。

   紹介されている相談の内容は、ペットのしつけ方から高度な専門知識を要する医療問題まで多岐にわたる。ほかにも動物病院では相談しにくい治療費のことなどついての質問も舞い込むといい、かかり付けの動物病院の診療に不満がある人が、セカンドオピニオンを求めるというケースもあるようだ。

   質問の一つ一つが丁寧に回答されていて、ペットを飼ったことのない人にも分かりやすい。既にペットを飼っている人はもちろん、これからペットを飼おうと考えているひとにもおすすめ。著者の動物への深い愛情がにじむ一冊だ。

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