豪雨・システム障害に襲われ「悲鳴」 iPhone5初日入手、行列に「並んでみた」

   iPhone5の販売開始を前に、アップルの日本旗艦店アップルストア銀座(東京・中央区)前には発売数日前から行列組が出ていた。どんな様子なのか。J-CASTニュースの女性記者も、発売前夜から「並んでみた」。

   翌朝8時に販売が始まるので、行列の中ほどにいた記者は、「昼過ぎにはiPhone5を手にして会社に戻れるな」と想定していたが、甘かった。さまざまな「試練」が襲ってきたのだ。

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深夜はお祭り騒ぎ、「全身アイフォーン」の人も


ゲリラ豪雨に見舞われた21日の銀座

   有楽町線銀座一丁目駅に記者が降りたのは、2012年9月20日の23時30分ごろだ。正面に見えるアップルストアから伸びた行列が、数十メートル離れたシャネルのブティック前で切れていた。

   「もうこんなに並んでいるのか」と思いながら、「最後尾」にいた警備員に「iPhone(アイフォーン)の行列ですか?」と質問すると、

「そうですけど、最後尾はあっちですよ」

とはるか先を指さされた。さらに数十メートルは離れている交差点の手前まで人がひしめいていた。2ブロック歩いて最後尾にたどりつき、持参の小型いすに座ると、前後はサラリーマン風の人と大学生が2人いた。行列には男性が多い印象を受けた。先頭からざっと400メートルほど後の位置だろうか。

   終電が過ぎても、行列周辺はお祭りモードだ。アイフォーンのお面のようなものをかぶった人や、「全身アイフォーン」の人もいる。友人同士で並んでいる場合など、結構多くの人が順番をキープしながら列を離れていた。

先頭の男性の意外な「前歴」

   記者も列を離れ、先頭の人の話を何度か聞こうとしたのだが、その都度「離席中」だった。深夜1時にようやく列の先頭に戻ってきたのは、日焼けした肌が健康的な印象の30代ぐらいの男性だ。

   都内在住で現在は会社員をしているが、実はアップルストア銀座店の元店員で、このお祭りを「逆の立場になって見たい」という気持ちから、5日も前の15日の夜から仕事を休み並んでいた。彼はアップル製品への愛を熱く語った後、行列仲間達とともに、「乗るしかない、このビッグウェーブに」のセリフで有名な男性を見に行くと言いながら、「ソフトバンク銀座」方面へ再び消えていった。

   その後、列の前後の人と雑談したり、いすに座ってうつらうつらしたりしている内に夜が明けた。それから朝8時の販売開始のカウントダウンまでは「普通」に過ぎていった。いつの間にか、記者の後にも前列の倍ほどの列が続いている。

   販売が始まり、午前中は「予想通り」前に進んでいった。途中から列がau組とソフトバンク組に分かれる。ところが、正午過ぎ、記者が並んでいた方の列の動きがピタリと止まった。

店の入り口が近付いた。その時、スタッフから耳を疑う「宣言」が…

   ほどなく「何だ何だ」と周囲はざわつき始めた。アップル店員に質問しても、口をにごして状況はよく分からない。14時ごろになってようやくスタッフが「一部システム障害」で復旧時間不明と説明した。「何だそりゃあ」と悲鳴に似た声が飛ぶ。

   その間、数回のゲリラ豪雨にも襲われた。スタッフが「2人で1本」と傘を貸してくれたが、結構ぬれてしまった。隣の人とぶつぶつと文句を言い合う内に意気投合した。

   15時30分、ようやく店の入り口に近付いた。と、ここでスタッフが「ここからの人は、今日中に契約できるか分かりません」。

   また「ええっ」と驚きと不満の声が上がった。それでも、じわじわと列は前に進んでいき、店の4階にたどりついた。もうすぐだ。

   やっと目当てのiPhone5を手に入れられたのは、16時40分。並び始めてから実に17時間後だ。予想より大幅に遅れてしまった。「午後」は仕事に戻るつもりだったのに……

   iPhone5を手にした瞬間、「やっと」といううれしさよりも、「今日の仕事、どうしよう」という不安の方が先にたった。それでも行列の人と打ち解けられる独特の雰囲気などを振り返ると、先頭集団のように行列に「ハマって」しまう人がいるのもわからなくはない。でも、2度はいいかな――そんな感想を持った。

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