手洗い後ペーパータオル節約する妙案 たった3ステップで水滴が飛び散りにくく

   新型コロナウイルス感染対策に、多くの人がこまめに手を洗うようになっている。そのため、ペーパータオルの消費量が増大した家庭やオフィスは少なくないだろう。

   手を拭く前に、少しでも「水気を切る」ことが節約に繋がりそうだ。手を振って水を飛ばすのがミソだが、やり方にポイントがある。食品や畜産分野の検査などを手がける食環境衛生研究所(群馬県前橋市)が勧める「合掌水切り」は、ひと工夫で「普段よりペーパータオルの使用枚数が確実に減る」。

(左から)「合掌水切り」した手(b)、適当に10回横へ振った手(a)
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ペーパータオルで拭き取ったら差が歴然

   「合掌水切り」はたったの3ステップだ。同社公式サイトによると、(1)手を洗い、(2)濡れた手のひら同士を合わせ(合掌の状態)、(3)指先は手洗いシンクの方に向けたまま、縦に10回程度小刻みに振る。

   本当にこれだけで水気が切れるのか、検証した。(a)洗った後で適当に10回、横へヒラヒラ振った手と、(b)上記の手順で「合掌水切り」した手を、それぞれ同じようにペーパータオルに押し当てたところ以下のようになった。


(左から)「合掌水切り」した手(b)、適当に10回横へ振った手(a)

   比べると、(b)を押しつけたペーパータオルの方が、全体的に「濡れ感」が薄い。指先こそ濡れていたが、関節部分や付け根は水分がかすれている。ペーパータオルの吸水力や拭き取り方などの差はあるかもしれないが、今回記者が「濡れた両手からしっかり水気がなくなるまで拭き取る」のに要したペーパータオルの枚数は、(a)2枚に対して(b)1枚だった。

手を振って飛ばした水滴が他人の顔や服に

   「合掌水切り」のメリットは、「水気を周囲に飛ばしにくい」点もある。手を横に振るとシンクの外にも水滴が飛びやすい。

   ツイッターを見ると、公共トイレなどで他の利用者と居合わせた際、近くで手を洗った人が振って飛ばした水滴が、顔や服を濡らしたと不満を漏らす声がある。手の振り方一つとっても「不潔」、「気遣いがない」と感じる人がいる。ペーパータオル節約だけでなく、トラブルを避ける意味でも「合掌水切り」を活用するのがよさそうだ。

   また手洗いは、水気の拭き取り以前に、正しく行ってこそ効果が高まる。時間をかけ、石けんをよく泡立てて洗うことが大切だ。食環境衛生研究所は「合掌水切り」とあわせ、「2回洗い」を公式サイトや動画で推奨している。洗った後は水を切って、「自然乾燥」させずにすぐ拭き取るのも重要。花王の公式サイト内「手あらいのヒミツ大百科」ページには、「手を濡れたままにしておくと、雑菌がつきやすくなる」と説明がある。

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