2024年 3月 29日 (金)

円高ドル安に「転機の兆し」? 欧州危機再燃でユーロ安が進む

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   韓国での20か国・地域首脳会議(G20)終了後、ドル円相場が円安に振れている。2010年11月19日の東京外国為替市場は1ドル83円台半ばで推移。月初には一時80円を割ろうかという水準まで円高ドル安が進んでヒヤヒヤしていた国内の輸出企業も、ひと息ついていることだろう。

   その一方で欧州の財政不安が再燃。ユーロ安が進展している。そうした状況がドル高を促す材料になっていることもあって、これまでの円高ドル安基調に「転機の兆し」と見る向きもある。

米量的緩和は「ドル安誘導」中国やドイツが批判

   G20では、米連邦準備理事会(FRB)が行った量的緩和政策に、中国やドイツが「ドル安誘導策」と批判したことがあり、米国の追加緩和策の発動観測が後退した。それによって、米国の長期金利が上昇してドルが買われやすくなったので円高ドル安に歯止めがかかってきた。

   11月19日の東京外国為替市場は1ドル83円台半ば。10月29日には1ドル80円37銭まで上昇したが、「3円安」で落ち着いている。

   一方、米国の追加緩和が後退したことで新興国への資金流入が鈍ってきた。韓国中央銀行が4か月ぶりに利上げに踏み切るなど、新興国も金融を引き締めやすくなった。「新興国の利上げは増える」(第一生命経済研究所の主席エコノミスト・嶌峰義清氏)とみられ、こうした動きもドル投資にはプラスに働く。

   こうしたことから、今春以降続いてきた「円高」に一服感が広がってきたようだ。

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